バルコ,医用画像表示ディスプレイなど,2017年に発売する新製品についてプレスカンファレンスを開催

2017-3-28

バルコ

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画像診断用ディスプレイNio Color 5.8MP(左)と参照用ディスプレイDRC-1219/1219 TS(右)

画像診断用ディスプレイNio Color 5.8MP(左)と
参照用ディスプレイDRC-1219/1219 TS(右)

バルコ(株)は,医用画像表示ディスプレイの新製品「Nio Color 5.8MP」や「MDRC-1219 / 1219 TS」など,2017年に発売する新製品を中心に,ITEM2017(2017年4月14〜16 日,パシフィコ横浜)の出展内容を紹介するプレスカンファレンスを3月23日(木),同社内(東京都大田区)にて行った。

カンファレンスでは,2017年1月から始動した同社の新体制における事業戦略が紹介されるとともに,ヘルスケア メディカルイメージング事業部の菅谷武史氏が,デジタルマンモグラフィ用の画像表示用カラーディスプレイであるNio Color 5.8MPと画像参照用でタッチ操作にも対応したMDRC-1219 / 1219 TSについて解説した。また,サージカルイメージング事業部の今井勝正氏は,血管造影室やハイブリッド手術室のニーズに対応する大型4Kモニタ「MDSC-8255」と「MDSC-8231」を紹介した。
バルコでは,2016年10月にジャン・デウィット氏が新社長に就任して新体制が発足した。同社は今後,医療分野における可視化ソリューションの提供について,(1) 診断用画像,(2) 外科用画像,(3) モダリティ&カスタムソリューション(OEM製品の提供など)への対応を中心に,デジタル環境手術室内のさまざまな情報を統合・管理するシステム「Nexxis」の普及にも注力していく。

菅谷武史 氏(ヘルスケア メディカルイメージング事業部)

菅谷武史 氏
(ヘルスケア メディカルイメージング事業部)

今井勝正 氏(サージカルイメージング事業部)

今井勝正 氏
(サージカルイメージング事業部)

 

 

2017年5月から発売予定のNio Color 5.8MPは,世界初の5.8メガピクセル(2800×2100)カラー液晶パネルを採用した医療用画像表示ディスプレイ。デジタルマンモグラフィやトモシンセシスに加えて,エコー,MRI,病理といったカラー画像についても1画面での同時観察が行え,同社独自の補正技術“Steady Color”により適切な階調表示を可能にした。
Steady Colorは,同社のハイエンド製品「Coronis Uniti(MDMC-12133)」から実装された技術で,リニアカラー表示とグレイスケール表示の1画面での両立を可能にした。また,ディスプレイ本体については,LEDバックライトの効率化を図り,キャリブレーション推奨輝度500cd/m2を5年間または4万時間保証する。
一方,MDRC-1219 / 1219 TSは,バルコ製1MPカラーディスプレイの最新機種で,広視野角のIPSパネルに加え,従来はCCFLを使っていたバックライトにLEDを導入し,キャリブレーション推奨輝度を250cd/m2へ向上させた。また,平面化したスタンドと薄型の筐体を採用し,従来製品から約39%の軽量化を実現した。

今回発表された医用画像表示ディスプレイは,品質管理ソフトウエア“MediCal QAWeb”に対応し,「デジタルマンモグラフィ品質管理マニュアル」や「JESRA X-0093*A-2010」など国内の主要品質管理ガイドラインに基づいた管理をサポートする。また,画像観察ワークフローサポートツール“Intuitive workflow tools”を標準搭載するほか,ショートカットキー操作で関心領域に焦点を当てる“SpotView”や,マウスカーソルの位置によって自動的に輝度を低減する“DimView”によりワークフローの向上が期待できる。

菅谷氏はモノクロとカラー表示を両立させたNio Color 5.8MPのねらいについて,「日本人には高濃度乳腺の女性が多く,今後の乳がん検診ではデジタルマンモグラフィだけでなく,エコーやMRI,病理など,さまざまなモダリティを用いた画像表示への需要が予想される。そこで,ミドルレンジの価格帯であるNioシリーズにもカラー液晶やSteady Colorを搭載することで,従来の5MPモノクロディスプレイからの置き換え需要に対応する製品だ」と述べた。

手術ソリューションの新たな製品である「MDSC-8255」と「MDSC-8231」は,4K解像度に対応した大型モニタで,Nexxisによる情報を1つの画面で管理できることが特徴だ。
今井氏は手術用ソリューションの要となるMDSC-8255とMDSC-8231について,「近年導入が進むTAVI(経カテーテル大動脈弁留置術)のガイドラインでは,天吊り式の大画面1面での表示が推奨されているが,複数医師による手術の場合はベッドの両サイドにポジショニングすることが多く,2つのモニタを設置するため,軽量大型の壁面設置型モニタを開発した。また,従来は操作室に複数のPC・モニタが混在する状況だったが,MDSCシリーズとNexxisの導入により,1つの画面で情報を管理できるようになり,ワークフローの改善が期待できる」と述べた。

複数の機器で表示していた情報を一元管理できる「MDSC-8231」

複数の機器で表示していた情報を一元管理できる
「MDSC-8231」

薄型軽量(24kg)の筐体で設置が容易な「MDSC-8255」

薄型軽量(24kg)の筐体で設置が容易な
「MDSC-8255」

 

今回発表された製品は,パシフィコ横浜で開催されるITEM 2017(4月14~16 日)において展示が予定されている。

 

●問い合わせ先
バルコ(株)
ヘルスケア メディカルイメージング事業部
TEL 03-5767-8720
FAX 03-5762-8740
http://www.barcohealthcare.jp

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