相良病院とシーメンスが世界水準の女性医療を提供する新病院の建設でパートナーシップを締結

2015-5-15

シーメンスヘルスケア


女性医療のアジアの拠点作りで提携。シーメンスの織畠社長兼CEO(右)と相良病院の相良吉昭理事長

女性医療のアジアの拠点作りで提携。
シーメンスの織畠社長兼CEO(右)と
相良病院の相良吉昭理事長

鹿児島県鹿児島市で女性医療を中心に展開する社会医療法人博愛会相良病院と,シーメンス・ジャパンは,相良病院が鹿児島市松原町に建設する最先端の乳がん治療などを行う女性医療センターの設立,運営に関するパートナーシップを締結した。その内容に関するメディア向けの説明会を2015年5月14日(木)にシーメンスの本社で開催した。シーメンス・ジャパンから,代表取締役社長兼CEOの織畠潤一氏,執行役員中部・西日本営業本部長の渡邉隆史氏が,社会医療法人博愛会相良病院から理事長の相良吉昭氏が出席して会見が行われた。
今回のパートナーシップ契約は,相良病院が2018年をめざして現在の本院をリニューアルする形で建設される新病院に関して,
1) 新病院事業計画に対するコンサルテーション
2) 女性医療に最適なシーメンスの画像診断,治療,検体検査に関する医療機器の提供
3) シーメンススタッフが常駐する新病院内へのサポートオフィス設置
4) 次世代装置の共同研究開発
5) 相良病院がシーメンスのグローバルリファレンスサイトとなる
などを提供するもの。

織畠潤一 氏(シーメンス・ジャパン社長兼CEO)

織畠潤一 氏
(シーメンス・ジャパン
社長兼CEO)

渡邉隆史 氏(シーメンス・ジャパン中部・西日本営業本部長)

渡邉隆史 氏
(シーメンス・ジャパン中部・西日本営業本部長)

相良吉昭 氏(相良病院理事長)

相良吉昭 氏
(相良病院理事長)

 

提携の概要を説明した渡邉氏は,シーメンスにはこれまで世界で医療機関の運営にかかわる400件以上のコンサルテーションを行ってきた実績があり,世界トップレベルの医療機関でのベストプラクティスを参考にした,診療プロセスの最適化や事業継続性の評価などが提供できると述べた。海外のコンサルテーション事例として,ベルギー最大の病院である“ルーベン大学病院ブレストケアセンター”を紹介し,高リスク患者のMR診断ガイドラインの策定,MRガイド下でのバイオプシープロセスの標準化など,多くの成果を上げているという。
また,先進的な医療機器の提供では,乳がんをはじめとする女性医療に対して早期発見から診断,治療,フォローアップまでをカバーする製品やソリューションをそろえているのはシーメンスだけであるとして,全身のスクリーニング検査が可能なMR-PETや治療効果判定などに有効な血清HER2を検査する検体検査装置などのラインナップを紹介した。その上で渡邉氏は,相良病院とともに日本における女性医療のロールモデルを確立することで,シーメンスの企業価値を高めると同時に日本の女性の健康増進に役立てることになると述べた。

相良病院は,現在,鹿児島市内で本院,附属ブレストセンター,さがらパース通りクリニック,さがら女性クリニックの4施設で診療を行っている。同院では,鹿児島県内での乳腺診療の約8割の治療を行っており,2014年には全国で初めて特定領域がん診療連携拠点病院となった。また,乳がんを親を持つ子供を支援するCLIMB(Children's Lives Include Moments of Bravery)活動や離島・へき地での乳がん検診を中心とする高度医療支援など地域貢献を積極的に展開しているのも特長だ。新病院は,鹿児島市松原町にある本院敷地と周辺を含めて建築するもので,これまでの4施設の機能を統合し検診から治療までを提供する施設として,2018年にオープンの予定となっている。相良氏は新病院の建設と今回のパートナーシップについて,「日本だけでなくアジアも視野に入れた世界最高水準の女性医療を提供できる施設をめざすと同時に,今後の少子高齢化という厳しい環境の中で,相良病院がこれまで取り組んできた地域貢献などの事業を継続して提供するためのパートナーとして,多くのノウハウを持つシーメンスと契約した。次世代装置の研究開発なども含めて,モデルケースとして世界に発信していきたい」と述べた。新病院の診断治療機器の選定はこれからになるが,相良氏は,「MR-PETなど最高水準の診断,治療が可能な体制を整えたいと考えている」と構想を述べた。

 

●問い合わせ先
シーメンス・ジャパン株式会社
コミュニケーション部
TEL 03-3493-7630
http://www.healthcare.siemens.co.jp/medical-imaging

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