第3回「JIRA画像医療システム産業研究会」が開催
2013-12-12
会場風景
一般社団法人 日本画像医療システム工業会(JIRA)は,2013年12月11日(水),日中友好会館(東京都文京区)にて,第3回「JIRA画像医療システム産業研究会」を開催した。本研究会は,「画像医療システム産業発展に向けて」をメインテーマとし,医療機器産業の発展に向けた方向性や課題などについて検討する場として毎年開催されている。第3回目は,「今後のがん研究のあり方 〜画像医療システム産業発展に向けて」をテーマに,画像医療システム技術・機器が深くかかわっている「がん診断・治療」の最先端の動向を紹介するため,講演が組まれた。
第3回「JIRA画像医療システム産業研究会」では,座長であるJIRAの和迩秀信理事・政策企画会議議長の進行の下,まず,JIRAの小松研一会長が「がん医療と画像医療システム:“今後のがん研究のあり方に関する有識者会議”での提案を中心に」と題して講演した。小松会長は,政府が平成26年度からの新たながん研究戦略が,画像医療産業にとって重要なトピックスになると考え,今回の研究会を企画したと説明した。また,平成26年度からの新たながん研究戦略により,画像バイオマーカーの促進,画像誘導低侵襲治療の拡大,在宅がん医療の高度化が,今後の画像医療システム産業の技術革新の方向性として示唆されているのではないかと述べた。
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次に,厚生労働省健康局がん対策・健康増進課主査の宮田辰徳氏が,「厚生労働省からみた今後のがん研究について」と題して,政府がこれまで推進してきたがん対策と今後の方向性を講演した。宮田氏は,政府が推進してきたがん対策による研究成果を述べ,今後については「根治・予防・共生 〜患者・社会と協働するがん研究〜」をキャッチフレーズにがん研究を進めていくとして,今後の具体的な政策について説明した。
次に,独立行政法人 放射線医学総合研究所理事長の米倉義晴氏より,「がん医療の将来を見据えた画像技術への期待」と題して講演が行われた。米倉氏はバイオマーカーや分子イメージングなど,今後のがん研究では異分野技術との融合により,新しい技術を開発していく必要性があると述べた。
最後に,医療法人龍志会 ゲートタワーIGTクリニック院長の堀 信一氏より,「臨床現場における新しいがん治療の模索」と題して,IGT(Image Guided Therapy)治療での「動脈塞栓術」という低侵襲な先進医療の紹介と,その治療を可能にする放射線診断機器の有用性や将来の方向性について講演が行われた。堀氏は動脈塞栓術のメリットと課題を述べ,治療に必要とされる「マイクロカテーテル」「IVR-CT」「球状塞栓物質」は日本が最も優れた技術を持っており,海外からも注目されていることを強調した。また,血管内治療は進行がんにも効果があり,標準治療のひとつにしていきたいとも述べ,血管内治療が発展することで考えられる今後の医療改革について説明した。
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●問い合わせ先
一般社団法人 日本画像医療システム工業会
TEL 03-3816-3450
http://www.jira-net.or.jp
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