RSNA2017 フィリップス - MRI 
プラットフォームを刷新した1.5T MRI「Prodiva 1.5T CX」をRNSA初披露

2017-11-28

フィリップス・ジャパン

MRI


来場者が「Prodiva 1.5T CX」でIn-Bore Experienceを体験

RSNA 2017 MRI

Philips(フィリップス)のMRIは,最新の1.5T MRI「Prodiva 1.5T CX」がRSNA初展示となった。日本国内では2017年7月に発売され,臨床機の世界1号機を導入した聖隷三方原病院をはじめ3施設で稼働している(取材記事はこちら )。ブースでは,日本のユーザーの画像も紹介された。
Prodiva 1.5T CXは,頭部から整形,腹部,心臓など,あらゆる領域で使用できるように開発されたMRIシステム。新開発のコイルは軽量化が図られており,Flexible MSKコイルひとつで,腹部や腕,膝などに使用できるフレキシブルさも特長となっている。フルデジタルのdSyncプラットフォームにより高画質化と高速撮像を実現しつつ,日本からの要望を取り入れたコンパクト設計となっている。
なお,Prodiva 1.5T CXは,映像と音で検査環境の快適性を向上させる“In-Bore Experience”対応システムとなっており,会場ではオランダの画家・ゴッホの絵画をモチーフとした新しいコンテンツとともに紹介された。

来場者が「Prodiva 1.5T CX」でIn-Bore Experienceを体験

来場者が「Prodiva 1.5T CX」でIn-Bore Experienceを体験

 

四肢への装着も容易なFlexible MSKコイル

四肢への装着も容易なFlexible MSKコイル

 

ゴッホの絵画をモチーフにしたIn-Bore Experienceの新コンテンツ

ゴッホの絵画をモチーフにしたIn-Bore Experienceの新コンテンツ

 

ITEM 2017でW.I.P.として紹介されていた“Compressed SENSE”と“3D APT”が正式リリースとなり,来場者にアピールされた。
Compressed SENSEは,compressed sensingとSENSEを融合させたPhilips独自の高速撮像技術で,2D・3Dへの対応,全身領域に適用可能という特長を持つ。開発の背景には,世界的に診療報酬が抑制傾向であり,収益確保のために画像診断機器には検査数をこなすことが求められているという事情がある。Compressed SENSEは撮像時間の大幅な短縮が可能で,一連の頭部検査(T1WI,T2WI,DWI,T2 FLAIR,T2 FFE,3D inflow)が10分以内に完了するなど,従来と比べ撮像時間を約半分に短縮することができる(短縮の程度はシーケンスによる異なる)。日本からの臨床例として,45秒で撮像された3D MRCPの画像などが展示された。検査を効率的に行えるとともに,従来と同等の時間をかけて,より高精細な画像を取得するという使い方も可能だ。
Philipsでは近年,脳神経領域にフォーカスしたアプリケーションの開発に注力しており,“3D APT”(Amide Proton Transfer imaging)も脳腫瘍の鑑別や,放射線治療後の治療効果判定のための新しいバイオマーカーイメージングとして開発された。CESTイメージングにより脳腫瘍のグレード評価を行うことで,経過観察か,早急な外科手術が必要かなどを判断するための指標を提示する。Philipsが持つMulti Transmit 4DとmDIXON XDの技術により,実現することができたアプリケーションである。

2D,3D対応の“Compressed SENSE”

2D,3D対応の“Compressed SENSE”

 

全身領域への適用が可能(Compressed SENSE)

全身領域への適用が可能(Compressed SENSE)

 

Compressed SENSEは頭部領域の撮像時間を約半分に短縮

Compressed SENSEは頭部領域の撮像時間を約半分に短縮

 

カラーマップで脳腫瘍のグレードを鑑別可能な“3D APT”

カラーマップで脳腫瘍のグレードを鑑別可能な“3D APT”

 

従来画像では経過観察か手術適用かの判断が難しい症例も,3D APTで明瞭に鑑別できる。

従来画像では経過観察か手術適用かの判断が難しい症例も,3D APTで明瞭に鑑別できる。

フィリップス・ジャパン

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