ITEM2018 日本アキュレイ ブースレポート 
高精度化・短時間化を図った放射線治療機器「ラディザクト」など最新システムでPatient-Firstな放射線治療を提供


2018-5-7


日本アキュレイブース

日本アキュレイブース

日本アキュレイは,“Innovating Patient-First Cancer Treatment”をテーマに,2017年に発売された放射線治療機器「ラディザクト(Radixact)」と治療計画装置「アキュレイプレシジョン(Accuray Precision)」の実機を展示した。アキュレイプレシジョンは,トモセラピーとラディザクトに加えて,新しく放射線治療機器「サイバーナイフ(CyberKnife)」にも対応したことをアピールした。
ブースにはVRコーナーも設けられた。約2分間のVR動画では,主要製品のトモセラピー(ラディザクト)とサイバーナイフの照射イメージが表現され,各システムのビーム照射の違いがわかりやすく紹介された。

照射イメージを体験できるVRコーナー

照射イメージを体験できるVRコーナー

 

●パワフルで高精度の照射が可能な放射線治療機器「ラディザクト」

今回,実機を展示したラディザクトは,ヘリカルCTと放射線治療機器を融合したトモセラピーの後継機種である。ボア径85cmのリングガントリを搭載し,バイナリマルチリーフコリメータと連続回転によるヘリカル照射と,ガントリを固定したダイレクト照射の2つの照射モードが可能で,強度変調放射線治療(IMRT),画像誘導放射線治療(IGRT)に対応する。
ラディザクトでは,照射精度や線量出力の向上が図られている。高精度化のための改良点として,ボア部にカウチキャッチャーを新しく搭載した。これまでは,患者が高体重の場合や,前立腺の治療などで天板をボア内に長く挿入する場合に,天板が重みによりたわむため細かい補正が必要であったが,カウチキャッチャーで天板を受けることで,たわむことなく平行移動が可能になった。
ビーム照射も強化され,線量率が従来の850MU/分から1000MU/分となったことで,放射線量が向上し照射時間の短縮が可能になった。あわせて,MVCTのガントリ回転速度もスピードアップし,撮影スピードが66%向上している。治療全体の短時間化が可能になり,従来と同条件の治療であれば1日あたり1,2人の治療患者数の増加も見込める。または,照射時間が短縮した分を装置の精度確認や治療計画内容の検討に使うことで,よりいっそうの精度向上を図ることもできる。
トモセラピーは長年,IMRT専用機器との認識が広く持たれているが,近年はヘリカル照射とダイレクト照射を使い分けることで,幅広い治療に用いられている。長軸方向135cmという長い照射野を持つことから,白血病に対するブースト照射など,全身照射(TBI)にも活用されるようになっているという。
日本国内への放射線治療機器の導入状況は,サイバーナイフが36施設36台,トモセラピーが57施設64台,ラディザクト6施設6台となっている(2018年4月現在)。

照射精度や線量出力が向上した放射線治療機器「ラディザクト」

照射精度や線量出力が向上した放射線治療機器「ラディザクト」

 

天板のたわみを抑制するカウチキャッチャー

天板のたわみを抑制するカウチキャッチャー

 

天板位置を0.1mm単位で調整可能なタッチパネル

天板位置を0.1mm単位で調整可能なタッチパネル

 

ベッドサイドに設置された天板操作用モジュール

ベッドサイドに設置された天板操作用モジュール

 

●サイバーナイフへの対応も可能になった治療計画装置「アキュレイプレシジョン」

ブースには治療計画装置コーナーを設けて,アキュレイプレシジョンと,サイバーナイフ専用の治療計画装置「MultiPlan」のデモ展示を行った。
アキュレイプレシジョンは,トモセラピー,ラディザクトの治療計画に加え,新しくサイバーナイフの治療計画も可能になったことをアピールした。両方の治療機器を有する施設では,アキュレイプレシジョンをどちらの治療計画にも利用できるため,治療状況によって柔軟に使い分けることができる。両方の治療計画画面の画面分割方法やボタンの配置など,ユーザーインターフェースを類似させることで,操作性の統一も図った。なお,トモセラピー,ラディザクト対応の既設システムに対しても,バージョンアップによりサイバーナイフに対応する。

アキュレイプレシジョンの特長の一つが,頭蓋内,頭頸部,男性骨盤内を対象にした“AutoSegmentation”機能である。従来は,重要臓器の輪郭作成に膨大な時間を要していたが,AutoSegmentationではGPUを応用することで,計画用CT画像を取り込むと設定された重要臓器の輪郭を自動で囲むことができる。例えば,頭部では1分程度で輪郭作成が可能で,治療計画の作業時間が大幅に短縮可能となる。
また,アキュレイプレシジョンは,“アダプティブセラピープログラム”と“リトリーメントプログラム”を標準搭載した。アダプティブセラピープログラムは,治療を進める中で腫瘍が縮小するなど,オリジナルの治療計画から腫瘍の形が変わった場合に,形状変形を自動認識しアラートを表示する。治療計画の検証ツールを装備しており,実行ずみの治療や輪郭変形を含めて評価し,治療計画の立て直しの必要性を示すことができ,経時的に変化する状況に計画を適応させることで,不要な線量を照射することのない適切な治療の実施を支援する。
リトリーメントプログラムは,治療中,または治療歴のある患者に対して,新しい治療計画を作成する際に,以前の線量データを踏まえた上で線量分布を計算することができる。他社製も含めたほかのシステムのデータもインポート可能で,放射線治療の安全性を高める。

治療計画装置コーナー

治療計画装置コーナー

 

アキュレイプレシジョンの治療計画画面

アキュレイプレシジョンの治療計画画面

 

重要臓器を自動で抽出する“AutoSegmentation”機能

重要臓器を自動で抽出する“AutoSegmentation”機能

 

小児に対する全身照射(TBI)の治療計画画面

小児に対する全身照射(TBI)の治療計画画面

 

●お問い合わせ先
社名:日本アキュレイ株式会社
住所:東京都千代田区大手町2‐2‐1 新大手町ビル7階
TEL:03-6265-1526(代表)
URL:http://www.accuray.co.jp/


ITEM2018(ITEM in JRC 2018 国際医用画像総合展)

キヤノンメディカルシステムズ ITEM2018

TOP