ITEM2014 テラリコン・インコーポレイテッド ブースレポート
多機能ビューワ「iNtuition REVIEW」など診断精度の向上と効率化を実現するソリューションをPR


2014-4-23


テラリコン・インコーポレイテッド コーナー(キヤノンライフケアソリューションズブース)

テラリコン・インコーポレイテッド コーナー
(キヤノンライフケアソリューションズブース)

テラリコン・インコーポレイテッドは,販売パートナーであるキヤノンライフケアソリューションズのブースにおいて,2013年に発表された2Dビューワと3Dビューワの機能を併せ持つ多機能ビューワ「iNtuition REVIEW」のデモンストレーションを行った。また,主力製品であるサーバ・クライアント型医用画像処理・診断支援ソリューション「Aquarius iNtuition Server」のビューワである「Aquarius iNtuition Clientビューアー」の新機能を紹介した。
ネットワーク上での画像処理に対応したサーバ・クライアント型3D画像処理ワークステーションのパイオニアである同社だが,各社がサーバ・クライアント型製品を発表する中,常に市場をリードしてきた。近年はPACSビューワと3D画像処理ワークステーションの垣根をなくすiNtuition REVIEWを発表するなど,最先端の技術で,医療の質や診療業務の効率性を向上させるソリューションを提供している。(4月11日取材)

●2Dビューワと3Dビューワを融合したiNtuition REVIEW

2D画像と3D画像の並列表示も可能なiNtuition REVIEW

2D画像と3D画像の並列表示も可能な
iNtuition REVIEW

近年,クラウドの普及など医用画像を保存する環境が変化しており,1ベンダーに依存せず,医療機関の運用に合わせて,ユーザー自身が最適な医用画像管理環境を構築できるようになってきた。このようなVNA(vendor neutral archive)環境では,ユーザー自身が使いやすいビューワを選択できるようになる。iNtuition REVIEWは,VNA環境での利用を見据えて開発された2Dビューワと3Dビューワの機能を併せ持つ多機能ビューワとして,2013年に発表された。マルチモダリティに対応したほか,他社のPACSや電子カルテとも連携。PACSビューワと3Dワークステーションとして使用できる。DICOMデータだけでなく,病理画像や内視鏡画像などのデータも表示することが可能である。
新しい機能として,“オートレジストレーション”機能が紹介された。CT,MRI,核医学の各画像の同一断面をビューワ上に表示させ,1つの画像にカーソルを合わせてページングすると,ほかの画像も連動してページングされていく。これにより効率的で精度の高い診断を支援する。
さらに,撮影装置が増えてきた乳房トモシンセシスにも対応した。2Dマンモグラフィ画像に自動的に位置合わせしてトモシンセシス画像を比較表示できる。ブレストイメージングに関する機能としては,これ以外に乳腺MRIでのParametric MAP表示が可能となった。造影剤の到達時間の差をMR画像上に重ねて表示する。
このほか,ユーザーインターフェイスが強化されており,“ディスプレイプロトコル”により,モダリティ別に瞬時に画像のレイアウト配置を変更できる。ユーザーが手動で画像を並べ替えなくても,最適なレイアウトで表示させることができ,ワークフローが効率化する。

オートレジストレーション機能を搭載するiNtuition REVIEW

オートレジストレーション機能を搭載する
iNtuition REVIEW

iNtuition REVIEWに新たに搭載されたParametric MAP機能

iNtuition REVIEWに新たに搭載された
Parametric MAP機能

   
iNtuition REVIEWは乳房トモシンセシスにも対応

iNtuition REVIEWは乳房トモシンセシスにも対応

ディスプレイプロトコル機能による最適な画面レイアウトで読影を効率化

ディスプレイプロトコル機能による
最適な画面レイアウトで読影を効率化

 

●IVR支援のアプリケーションなど機能を充実させたAquarius iNtuition Clientビューアー

Aquarius iNtuition Serverのビューワには,高度な画像解析機能を有するAquarius iNtuition Clientビューアーと簡易な解析が行える「Aquarius NET Clientビューアー」,電子カルテ端末などから3D画像を参照できる「AquariusWEB」があるが,今回のITEMでは,Aquarius iNtuition Clientビューアーの最新アプリケーションのデモンストレーションが行われた。また,PACSなど複数のシステムと組み合わせて使用できるよう縦型表示にも対応したことも紹介された。

Aquarius iNtuition Clientビューアーは縦型画面表示も可能

Aquarius iNtuition Clientビューアーは
縦型画面表示も可能

 

●効率的に最適なステントを選択できる“Virtual Stent”

Aquarius iNtuition Clientビューアーの新機能の1つとして紹介されたのが,Virtual Stentである。このアプリケーションは,大動脈瘤ステント留置術において,使用するステントの選択を支援するものである。血管の径を計測して,その大きさに合ったステントを仮想的に留置するシミュレーションが行える。これにより,術者は効率的に最適なステントを選択することが可能となり,手技時間の短縮にもつながる。各ステントメーカーの製品がアプリケーション内のリストに登録されていて,ユーザーはそのリストから,血管径に合わせてステントを選択できる。

IVRを支援する新アプリケーションVirtual Stent

IVRを支援する新アプリケーションVirtual Stent

 

●CTとSPECT画像のフュージョン機能で循環器の診断を支援

また,Aquarius iNtuition Clientビューアーは,複数のモダリティを組み合わせて診断を行うようになってきた状況を踏まえて,マルチモダリティのフュージョン機能も強化している。今回のITEMでは,CTとSPECTそれぞれの画像を重ね合わせるアプリケーションのデモンストレーションも行われた。CTアンギオグラフィから作成したVR像にSPECT画像を重ね合わせて,心筋と血管の関係をわかりやすく表示するテリトリー解析などが可能である。

CTとSPECT画像のフュージョン機能を新たに搭載

CTとSPECT画像のフュージョン機能を新たに搭載

 

●3Dプリンタと組み合わせたソリューションも披露

このほか,Aquarius iNtuition Clientビューアーは,異なるモダリティの画像をフュージョンする“マルチデータフュージョン”機能が紹介された。インターフェイスを見直し,院内のネットワーク環境の中で容易にフュージョン画像を作成できる。
さらに,3Dプリンタと組み合わせたソリューションのデモンストレーションも行われた。最近,医療分野において3Dプリンタの活用が進んでいる。こうした状況を踏まえて提供されるこのソリューションは,Aquarius iNtuition Clientビューアーで作成した3D画像データを,3Dプリンタ用のフォーマットであるSTL形式に変換。3Dプリンタから臓器などの立体モデルを出力する。術前の検討やカンファレンス,患者説明,医学教育など3Dプリンタの利用場面が広がっており,今後ますますニーズが高まっていくと思われる。

ネットワーク上でのマルチデータフュージョンが可能

ネットワーク上でのマルチデータフュージョンが可能

 

3Dプリンタと組み合わせて立体モデル(右)を作成

3Dプリンタと組み合わせて立体モデル(右)を作成

 

●お問い合わせ先
テラリコン・インコーポレイテッド
日本支店 セールス&マーケティング部
住所:〒105-0011 東京都港区芝公園2-11-1 住友不動産芝公園タワー1F
TEL:03-6403-5050, 5030
URL:www.terarecon.com  www.terarecon.co.jp


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