富士メディカルシステムブース

富士フイルムメディカル は，同社の「SYNAPSE Enterprise-PACS」のほか，新製品の「Clinical Portal PLUS」を中心に，診療業務支援システム「Yahgee」や手術部門システムを扱う富士フイルムメディカルITソリューションズの製品群と合わせて，画像技術を中心に富士フイルムグループが展開する医療ソリューションを紹介した。また，医療用クラウドサービス「ASSISTA Portal」など，サービスの紹介を含めて多様なソリューションを展示した。

ブースでは，新製品として統合診療支援ポータル「Clinical Portal PLUS」を展示した。
Clinical Portal PLUSは，電子カルテシステムやPACSなどの部門システムと接続して，検体検査，放射線・生理・内視鏡検査といった部門システムの画像データ，眼科などの自科検査データ，Yahgeeなどで作成された診療文書データなどを一元管理し，1画面での参照を可能にするポータルシステムである。各データは，時系列で表示された“タイムラインビュー”，データ内容を直感的に選択できる“サムネイルビュー”などの画面で統合的に表示でき，データを探したり別システムを立ち上げたりすることなく，時間軸やサムネイル画像などから直感的にアクセスを可能にする。

Clinical Portal PLUSのタイムラインビュー表示

サムネイルビューでは書類の内容から直感的に操作できる。

また，ITEM2013で参考展示され，7月11日にリリースされたばかりの新製品である臨床支援ビューイングシステム「CA-V（シーエーブイ）」が紹介された。CA-Vは，電子カルテや部門システムのデータを取り込み，参照できるようにする仕組みはClinical Portal PLUSと同様だが，医師の意思決定をより専門的に支援できるように設計されているのが特長だ。CA-Vでは，患者別・疾患別にデータを取り出し，患者の病態の変化を時系列に沿って一覧表示する。表示方法は，診療情報を時系列にグラフで表す“タイムラインビュー（TLV）”と，診療情報の全項目の数値データを表形式で表示する“タイムスライスビュー（TSV）”が可能だ。TLVでは，“疾患別絞り込み表示機能”によって，主要40疾患を対象にある疾患に必要な項目に絞り込んだ表示が可能で，処方内容やそれによる検査値の変化などを一覧で把握でき，医師の診療方針の決定をサポートする。

CA-Vのタイムラインビューでは疾患別の絞り込みが可能

放射線部門の「SYNAPSE」やシンクライアントビューワシステム「SYNAPSE ZERO」を展示

救急部門の遠隔画像診断治療補助システム「SYNAPSE ERm」などの部門システムもアピール