富士フイルム,東京大学発ベンチャー「エルピクセル」と提携
〜AI技術を医療画像診断支援に活用〜

2018-4-12

PACS

AI

富士フイルム

エルピクセル(LPixel)


富士フイルム(株)は,医療領域の画像解析に強みを持つエルピクセル(株)と医療画像の診断支援に用いられるAI技術に関するパートナーシップについて2018年4月10日に合意した。今後,エルピクセルが開発する診断支援AI技術を,富士フイルムの医用画像情報システム(以下:PACS)に搭載していくことを目指す。

PACSは,CT・MRI・DRなどの医用画像診断装置で撮影した診断画像をサーバに保管し,医師がそれらの画像を院内の端末に表示して,読影診断するためのシステム。近年,CTの多列化など画像診断装置の高性能化に伴って,撮影される画像枚数が増大しており(*1),医師がこれらの大量の画像を効率的に読影・診断できるソリューションが求められている。また,AI技術を活用することで,画像から病変の疑いがある箇所を検出したり,過去の症例と照合し,レポートを半自動で作成するなど,医師を支援し,医療現場の効率化に貢献できるソリューションが期待されている。このようなニーズにこたえるために,富士フイルムは診断ワークフローをトータルで支援するAI技術およびソリューションの研究開発を進めている。

同社は,自社内でのAI技術開発と並行して,多様な疾患に幅広く対応するために,優れた技術をもつ国内外のAI技術ベンダーとも積極的にパートナーシップを組み,各社のAI技術を同社システム上で利用できるサービスの開発を加速させていく。この取り組みの一環として,今回エルピクセルと提携。エルピクセルは,医療領域の画像解析に強みを持つ東京大学発のベンチャー企業で,現在,複数の医療機関と連携し,AI技術を活用した医療画像診断支援の研究開発を進めている。今後,富士フイルムとエルピクセルは,エルピクセルが開発する診断支援AI技術を富士フイルムのPACS上で利用できる環境を提供していくことを目指す。

富士フイルムは,医療画像診断支援,医療現場のワークフロー支援,そして医療機器の保守サービスに活用できるAI技術の開発を進め,これらの領域で活用できるAI技術を,“REiLI(レイリー)”というブランド名称で展開していく予定である。ビッグデータ化する診療情報に対して,今後,AI技術を活用し,医療現場のさまざまなニーズにこたえる幅広い製品・サービスを開発・提供することで,さらなる診断の効率化と医療の質の向上,人々の健康の維持増進に貢献していく。

*1 例えばCT検査では1回あたり数千枚規模の画像が撮影されている。

 

●問い合わせ先
富士フイルム(株)
コーポレートコミュニケーション部
TEL 03-6271-2000
http://www.fujifilm.co.jp/

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