オリンパス,ディスポーザブル吸引生検針「ViziShot2 FLEX」を発売
〜針内腔の面積を従来比約1.8倍に拡大し,肺領域においてより多くの組織検体採取に貢献〜

2017-12-4

内視鏡

オリンパス


ディスポーザブル吸引生検針「ViziShot2 FLEX」

オリンパス(株)は,針内腔の面積を従来比※1約1.8倍に拡大し,肺領域においてより多くの組織検体採取に貢献するディスポーザブル吸引生検針「ViziShot2 FLEX(ヴィジ・ショット・ツー フレックス)」※2を2017年12月4日から国内で発売する。

本製品は,超音波内視鏡を用いて行われる「超音波気管支ガイド下針生検(EBUS-TBNA)」という手技で使う針(処置具)。本手技では,気管支で使用する超音波内視鏡を用いて粘膜下の状況をリアルタイムに観察しながら,直接内視鏡ではアクセスできない肺のリンパ節などに針を刺し組織・細胞を吸引・採取する。採取した組織は病理検査で詳しく観察・診断し,今後の治療方針を決定する。

今回発売する「ViziShot2 FLEX」は,針内腔の面積を従来比※1約1.8倍に拡大したことで,より多くの組織検体を採取でき,薬の適用決定をサポート。また,内径19Gの針でも特殊な針加工により従来※1より大きく湾曲させることができるため,到達が困難なリンパ節へのアクセスをサポートする。さらに手元を滑りにくくするためハンドル部にラバー製のグリップを採用するなど,手技の安全性にも配慮した設計を実現している。

●開発の背景

近年,がんの治療法の開発が進み,分子標的薬治療※3や免疫療法※4など新しい治療法も多く行われている。これらの治療法では薬の適用を決定するためにEBUS-TBNAで組織検体を採取し検査をすることがある。例えば,症例によっては分子標的薬の耐性ができ薬が効かなくなることがあり,新たな薬の投与を検討するためにEBUS-TBNAによる再生検を行う。このような場合,より多くかつ質の良いサンプルを用いて,薬の適用を正確に判断する必要がある。本製品は針内腔の面積を拡大し,組織検体の採取量を増やすことと質の良い組織検体の採取をサポートし,肺がん治療の方針決定に貢献する。

●主な特長

1.針内腔の面積が従来比※1約1.8倍に拡大したことで,肺領域においてより多くの組織検体採取に貢献し,肺癌に対する遺伝子診断をサポート
分子標的薬治療※3や免疫療法※4で薬の適用を決定する際に,より多くかつ質の良いサンプルが必要になる。本製品は,針内腔の面積が約1.8倍に拡大したことで,より多くの組織検体採取に貢献する。また,針の太径化により組織の挫滅※5を防ぎ,質の良い組織検体の採取をサポートする。

2. 内径19Gの針でも従来※1より柔軟性を確保し,到達が困難なリンパ節へのアクセスをサポート
穿刺の対象となるリンパ節は気管や気管支に接しているため,超音波内視鏡を大きく湾曲させてアプローチしたい箇所の観察・処置を行う必要がある。本製品は,針内腔の面積を拡大することで針の太径化を図りつつ,特殊な針加工により従来※1以上の柔軟性を確保し,到達が困難なリンパ節へのアクセスをサポートする。

3. ハンドル部にラバー製のグリップを採用するなど,手技の安全性に配慮した設計
穿刺時に手元を滑りにくくするため,ラバー製のグリップを採用している。また,先端からの針の突出長が分かるようにハンドル部に目盛りがついており,手技の安全性に配慮した工夫を施している。

※1 ディスポーザブル吸引生検針 NA-U201SX(愛称:ViziShot,内径:21G)との比較「ViziShot2 FLEX」(内径:19G)は「ViziShot」と比べ太径
※2 本製品の愛称。販売名は以下「発売の概要(国内)」を参照
※3 ゲノム・分子レベルでがん細胞の特長を認識し,がん細胞の増殖や転移を行う特定の分子のみに作用する薬を投与する治療法
※4 体の中に侵入した異物を排除する能力(免疫)を高めることでがん細胞を排除し,がんを治療する方法。免疫が弱かったり,がん細胞が免疫にブレーキをかけたりすると,がん細胞を排除できず増殖していく場合もある
※5 外部からの衝撃によって,組織が潰れること

 

●問い合わせ先
オリンパス(株)
内視鏡お客様相談センター
TEL 0120-41-7149
http://www.olympus.co.jp

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