東芝メディカルシステムズ,プレミアム超音波診断装置・Aplioシリーズに新たな臨床アプリケーション
~多彩な新機能でより幅広い領域で診断をサポート~

2014-11-11

超音波

キヤノンメディカルシステムズ


Aplio Platinum Series

Aplio Platinum Series

東芝メディカルシステムズ(株)は,プレミアム超音波診断システムAplio™シリーズ(Aplio 500,Aplio 400,Aplio 300)に搭載可能な新たな臨床アプリケーション群を開発,プラチナシリーズ(Platinum Series)として新たなラインアップに加える。 今月末から米国・シカゴで開催される北米放射線学会(RSNA)に展示し,グローバルでの販売活動を開始する。

●開発の背景

被ばくのない超音波診断は診断からフォローアップまで幅広い臨床領域で用いられている。 特に近年,がんや腫瘍の確定診断,治療方針の決定から治療後の効果判定に有効な診断方法としてその有用性が高まっている。
Aplioは,こうした市場ニーズに答えるべく,プレミアム超音波診断装置として東芝グループの総力を上げて開発され,最新テクノロジーから生み出された新機能や最新臨床アプリケーションを搭載するためのアップグレードを継続的に行ってきた。 今回のアップグレードでは,組織の弾性特性を可視化してびまん性疾患や腫瘍の診断に役立てるエラストグラフィの機能強化や,治療の際の穿刺針の視認性を高める技術などが新たに追加される。

●新バージョンの主な特長

Shear wave(シアウェーブ)エラストグラフィ(Aplio 500のみ・オプション)
超音波の照射によって生体組織に圧迫を加えると,その反動で横方向にせん断波(Shear wave)が伝わる。その伝播速度は生体の弾性 (硬さ) によって変わる。その速度を超音波装置で計測することにより,組織の硬さの空間的分布をカラーで表示する。
さらに,せん断波の到達期間を等高線表示する東芝独自の表示モードを搭載した。この到達時間等高線表示により,せん断波が伝わっているかどうかをカラー画像にて確認して検査結果の信頼性を判断することができる。
また,プローブの圧迫動作により病変部位の歪(ストレイン)の様子を計測し,その空間的分布をカラーで表示するストレインエラストグラフィは,従来よりも弱い圧迫動作でも計測が可能になり,より再現性の高い検査をサポートする。

●medicAR™画像

(「AR」が付いている画像は,東芝のオリジナルアプリ「medicAR™」で 画像をスキャンすると,画像と関連した動画を閲覧できる。「medicAR™」についてはこちら→http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/guide/medicar.html

せん断波は組織の硬さの違いにより進む速度が異なる

せん断波は組織の硬さの違いにより進む速度が異なる

せん断波の到達時間を等高線表示

せん断波の到達時間を等高線表示

   
びまん性肝疾患での速度マップ表示

びまん性肝疾患での速度マップ表示

びまん性肝疾患での等高線表示

びまん性肝疾患での等高線表示

   
乳がんのエラストグラフィ画像

乳がんのエラストグラフィ画像

 

 

針先強調表示(BEAM=Biopsy Enhancement Auto Mode)
生検のための穿刺を行う際,超音波でリアルタイムに観察しながら行うことにより,より安全で確実な手技をサポートすることができる。東芝の針先強調表示(BEAM)は,通常のBモードと針強調画像を別々に処理し,再構成するためBモード画像の劣化がない。さらに針の進入角度に応じた処理を自動的に行い最適な画像を自動表示するため,簡単な操作で針を強調して表示することができる。

リンパ節への穿刺画像

リンパ節への穿刺画像

 

スマート・ナビゲーション(Smart Navigation)(Aplio 500のみ・オプション)
RFA(ラジオ波焼灼療法)などで治療を行う場合,患部と針先の位置関係をつねにモニタしながら行う必要がある。同社ではこの手技をサポートするため,針に取り付けた磁気センサを使って針先の位置をシミュレーションし,仮想穿刺ラインを超音波画像上に重ねて表示する。最大3本までの針に対応し,あらかじめ取り込んでおいたCTやMRIの画像を連動して表示するSmart Fusion(スマート・フュージョン)と組み合わせることも可能。スマート・ナビゲーションにより確実な治療をサポートする。

肝腫瘍の治療。右の超音波画像上に針の仮想位置が重ねて表示されている。

肝腫瘍の治療。右の超音波画像上に
針の仮想位置が重ねて表示されている。

 

超音波造影定量評価(Aplio 300のぞく・オプション)
超音波造影剤を使って関心領域の輝度の変化を定量的に解析するアプリケーションをアップデートした。呼吸などによって動く臓器に合わせ,関心領域(ROI)を自動的に追従し,輝度変化曲線(TIC)の誤差を低減させたり,TICの特徴量を抽出するフィッティング機能により,より客観的な解析が可能になった。がんなどの治療後の効果判定に有効な診断方法として期待される。

呼吸により動いている肝臓の主要部分のROI(丸い円)が肝臓の動きの追従して動いている。

呼吸により動いている肝臓の主要部分のROI(丸い円)が肝臓の動きの追従して動いている。

ばらつきのある実測値(紫の点)をフィッティングしている。

ばらつきのある実測値(紫の点)を
フィッティングしている。

 

腹腔鏡手術用プローブ
腹腔鏡による手術の際に使用可能なプローブ。標準的な12ミリ径のトラカールで使用でき,片手の操作で先端部分を自在に動かすことが可能。先端部分には穿刺の際に針を掛けるスリットが5ヶ所あり,確実な穿刺をサポートする。

腹腔鏡プローブ外観

腹腔鏡プローブ外観

先端部分のスリットに穿刺針を掛けることにより,確実な穿刺をサポート

先端部分のスリットに穿刺針を
掛けることにより,確実な穿刺をサポート

 

●問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
http://www.toshiba-medical.co.jp

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