富士通,世界初,M2M対象機器の多様なネットワークに手間なく安全に接続するM2Mサービスを提供
〜コストを意識せずに多種多様なデータ収集が可能になり,M2Mの利活用シーン拡大に貢献〜

2013-10-9

富士通


M2M通信機器「FENICSⅡ M2M-GW」

M2M通信機器「FENICSⅡ M2M-GW」

富士通は,広範囲または遠隔地に点在するあらゆる機器の情報収集に向けて,それぞれの機器により異なる多様なネットワークに対し,手間なく安全に機器とクラウド間を接続する独自の通信技術を開発した。本技術を採用し,強化した「FUJITSU Managed Infrastructure Service FENICSⅡ M2Mサービス(フジツウ マネージド インフラストラクチャーサービス フェニックスツー エムツーエム サービス)」 を,12月上旬より販売開始する。

本サービスにより,多様なネットワークを柔軟に組み合わせてセンターに通信でき,例えばモバイル回線のみでM2Mシステムを構成した場合と比較し,既設の企業イントラネットの利用とモバイル回線を組み合わせることで,初期費用および運用コストをトータルで10分の1に抑えることが可能。また,機器のネットワークの種類ごとに開発が必要だった高価な専用システムが不要になる。

これにより,ハイエンドの産業設備機器に限定して行われていたアフターサービスやマーケティング情報への活用といったM2Mサービスを,ローエンドの機器にまで広げることや,同様の仕組みをオフィス機器や店舗機器,医療機器など幅広い機器に適用することができる。

同社は,継続的にネットワークサービスの強化を行い,人・モノ・拠点をシームレスにつないで顧客ビジネスをインタラクティブ化し,付加価値向上を実現していく。

本サービスは,10月9日(水)から11日(金)に開催される「ITpro EXPO 2013」にて展示される。

図1 「FENICSⅡM2Mサービス」イメージ図

図1 「FENICSⅡM2Mサービス」イメージ図

 

昨今,企業において,販売機器の競争力を高めるためのアフターサービスや収益拡大に向けた付加サービスが求められる中,機器から取得できるデータ活用の重要性が増している。そのため,機器に通信機能を取り付け,これまで直接行かなければ把握できなかった機器の状態や販売状況などの情報を遠隔地からモニタリングし,その情報をどこからでも活用することができるM2Mサービスが注目されている。

一方,機器データの収集には,機器1台ごとに専用のモバイル通信網を新たに構築することが必要なため,ハイエンドな産業設備機器での適用に留まっているのが現状である。また,オフィス機器などの分野では,既設の企業イントラネットやインターネットを利用して機器データを収集する仕組みが提供され始めたが,専用に設計した高価な組み込みサーバなどが必要なため,広く普及していなかった。

同社は,機器が持つ多様なネットワークに対し,個別開発することなく機器とクラウド間を接続し,かつセキュリティを確保した安全なネットワークシステムを構築する「FENICSⅡ M2Mサービス」を新たに提供する。

今後も,同社は,2013年6月24日に発表したビッグデータの新体系「FUJITSU Big Data Initiative(フジツウ ビッグデータ イニシアチブ)」に基づき,ビッグデータ利活用を支援することで顧客と社会のイノベーションを支えていく。

●本サービスの特長

1. 1台の通信機器で多様なネットワークに対応

対象となる機器の設置状況に合わせて,モバイル,インターネット,既設の企業イントラネットなど,多様なネットワークをクラウド接続用のネットワークとして利用することができる。また,設置するだけの簡単操作で,従来のような組み込みサーバを利用した専用システムが不要になる。さらに,1台のM2M通信機器「FUJITSU Managed Infrastructure Service FENICSⅡ M2M-GW(フジツウ マネージド インフラストラクチャーサービス フェニックスツー エムツーエム ゲートウェイ)」で最大110台の対象機器を管理できる。これにより,M2Mシステム構築にかかる初期費用および運用コストを大幅に削減できる。

2. 既設ネットワーク利用時のセキュリティを確保

通信の暗号化,センターとの通信が必要な場合に限定した接続(特許出願中),対象機器の通信のみとするアクセス制御,証跡管理,エンドユーザー操作による接続抑止といった機能により,セキュアーなネットワークを構築できる。

3. ネットワークアドレスの重複回避による簡単導入

企業が独自に付与している既設ネットワークのアドレス体系がサービスを利用する他企業の機器アドレスと重複していても,通信可能とする双方向でのアドレス変換技術(特許出願中)を提供する。これにより,エンドユーザーにとって,他システムとの重複アドレス回避のために,利用機器のネットワーク設定変更やネットワーク設計の見直しをすることなく,簡単に安全にM2Mサービスに対応させることが可能になる。また,サービスの提供者は,複数のエンドユーザーのネットワークアドレスが同一でも矛盾することなく,単一のネットワークであるかのように効率的なサービスが提供できる。

●利用シーン

個別開発が不要なため,機器の製造メーカーだけでなく設備管理サービス事業者にも活用できる。

図2 M2M対象機器の一部

図2 M2M対象機器の一部

 

●価格(税別)
FENICSⅡ M2Mサービス 月額300円/ID
※別途,サービス基盤利用料金が必要
FENICSⅡ M2M-GW 38,000円/台

●問い合わせ先
富士通コンタクトライン
TEL 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)
http://jp.fujitsu.com/

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