東芝メディカルシステムズ,3階層の画像保存エリアを有するクラウド併用型PACS「RapideyeCore」発売開始
~クラウドストレージの有効活用によりコスト削減を実現~

2013-7-16

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キヤノンメディカルシステムズ


東芝メディカルシステムズ(株)は,院内のPACSとクラウド上の2階層の画像ストレージと組み合わせ,3階層の画像保存エリアを有するクラウド併用型PACS 「RapideyeCore™」を7月16日より発売開始する。本新製品は7月17日(水)から東京ビッグサイトで開催される国際モダンホスピタルショウに出展される。

●開発の背景

同社の複数部門統合型 医用情報システム RapideyeCoreは,放射線科部門の診断画像を始め,各診療科の医療情報を統合して管理/運用できるシステムとして発売以来高い評価を得ている。2012年よりRapideyeCoreのオプション機能として,クラウドでの医用画像の外部保存サービスを提供している。
近年医療施設では,画像診断機器の高性能化に伴い膨大な診断画像を保存するためのコスト増が問題となる中で,参照頻度が少ない画像情報も長期に安価に保存しておきたいとのニーズが高まっている。
同社はこのニーズに対応し,大量の画像情報を原画像のまま安価(1GB当たり10円)に長期保存するサービスを追加し,クラウド併用型PACS RapideyeCoreとして新たなサービスを提供する。クラウドストレージを有効に活用することで,院内サーバのストレージを最小限に抑えることができ,機器導入コストやランニングコストの削減も可能となる。
新製品では利用頻度の高い情報は院内PACSサーバに保存し,参照頻度の低い情報はクラウド上に設けられた2階層のストレージを目的別に利用することで,効率よく画像情報を運用できる。クラウド上の情報は院内のPACS端末から自由にアクセスできるため,院内PACSとシームレスな操作環境で利用できる。
クラウド併用型PACSは,フィルムレスPACSとしての豊富な実績を持つPACS本来の機能に,クラウドを利用した画像情報管理を付加することで,画像情報を長期にわたって保存している大学病院や研究機関など大規模施設から,地域中核病院や健診センターまでより多くの施設の運用に対応できるシステム。
同社は従来のPACSからクラウド併用型PACSを主流にすることにより,2016年度のPACSのシェア30%を目指す。

●クラウド併用型PACS RapideyeCoreの特徴

「アクセス頻度が少ない膨大な過去画像を低価格で保存したい」「読影や参照した画像はすばやくアクセスしたい」,これらの課題に取り組み解決したのが,クラウド併用型PACS RapideyeCore。画像のアクセス頻度や用途に応じて,3階層の画像保存エリアの使い分けができる。

(1)3階層の画像情報の管理

  1. Online:読影や参照に利用する画像などすぐにアクセスしたい画像は,院内PACSに保存する。
  2. Nearline:画像のバックアップとして,クラウド上のストレージ「Nearline」に保存する。オンデマンドに画像表示できるので,短期間のバックアップや遠隔地との情報共有などに利用する。
  3. Frozen:アクセス頻度が少なくなった画像は,自動的にクラウド上のもう一つのストレージ「Frozen」に保存する。

 

(2)ストレスのない画像参照

  1. オンデマンド
    PACSの端末から画像をリクエストするだけで,クラウドに保存されている画像を読出し表示する。
  2. スマートプリフェッチ™
    病院情報システム(オーダリングシステム)からのオーダ情報や検査予約情報から,診療に必要な過去画像をクラウドから事前に院内PACSに読み出しておくことで,いつでも高速にストレスなく参照できる。

 

RapideyeCore

 

●今後の展開

モバイル端末で参照可能な「画像参照サービス」や遠隔読影支援が可能な「遠隔読影サービス」,専門医と相談する「コンサルテーションサービス」などを提供予定。クラウド技術をもとに,東芝グループはヘルスケアクラウドサービスHealthcare@Cloud™(注1)を順次展開し,健康増進から介護・福祉まで幅広く地域医療連携に貢献していく。

注1:Healthcare@Cloudは東芝グループのヘルスケア分野におけるクラウドサービスのブランド名 医用画像の外部保存サービスはその第1弾となる商品。

 

●問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
http://www.toshiba-medical.co.jp

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