ホーム の中の News Flashの中の経済産業省が「クラウドコンピューティングと日本の競争力に関する研究会」報告書を公表

News Flash

経済産業省が「クラウドコンピューティングと日本の競争力に関する研究会」
報告書を公表

  経済産業省は8月16日(月),「クラウドコンピューティングと日本の競争力に関する研究会」の報告書を取りまとめ,公表した。同研究会は,わが国におけるクラウドコンピューティングの進化・発展に向けたロードマップの作成と,この技術を活用して経済・社会・文化における国際競争力を高めるための戦略を検討するために設けられた。第1回目の研究会は2009年7月に開催されている。

  報告書では,国内データセンターの活用によるサービスの展開により,世界市場における国内IT企業のシェアを拡大できるとしている。さらに,2020年までに40兆円の新市場を創出し,クラウドコンピューティングの普及による生産性の向上などにより,潜在GDPの成長率を0.3%押し上げると予測している。

  新サービスの創出として,報告書の中では,医療分野におけるクラウドコンピューティングにも期待が示されている。バイタル情報やトレーニングのデータを個人ごとにリアルタイムに管理したり,情報提供をすることで,疾病予防効果の向上に結びつくとそのメリットが挙げられている。

  一方で,医療や健康に関する情報はプライバシー性の高い情報であり,取り扱いにあたっては,十分な配慮が必要だと,報告書は指摘している。そこで,標準化や安全・安心のためのルールづくりが必要となる。これについて報告書では,標準化すべき情報の範囲を明確にし,多職種間で情報を共有する場合やデータの二次利用の場合のルールを策定していくべきだとしている。

  なお,報告書の全文は,経済産業省のホームページからダウンロードできる(http://www.meti.go.jp/press/20100816001/20100816001-3.pdf)。

●問い合わせ先
経済産業省商務情報政策局情報処理振興課
TEL 03-3501-2646
FAX 03-3580-6073