ホーム 取材報告 ITEM 2012 国際医用画像総合展ドクターネット ブースレポート
お問い合わせ先: 株式会社ドクターネット (東京本社)〒105-0013 東京都港区浜松町2丁目7-1 第38荒井ビル7階 TEL 03-3459-5665 FAX 03-3459-5666 E-mail dninquiry@doctor-net.co.jp |
クラウド型画像ストレージサービス「FOCUS Drive」など,遠隔画像診断事業の実績を生かしたソリューションを提供
ドクターネットは今回,「FOCUS(Fine Operating Centralized Utility System)」技術を核としたサービスをPRした。これは日本の東西に設置されたデータセンターを用いてデータを三重化し,万全のセキュリティのもとに安全かつ信頼性の高いサービスの提供を可能にした技術である。このFOCUSを使ったサービスとして,2012年にスタートしたクラウド型画像ストレージサービス「FOCUS Drive」や遠隔画像診断支援サービス「Tele-RAD」,遠隔読影ASPサービス「Virtual-RAD」があり,ブースではそのデモンストレーションが行われていた。同社は1997年に遠隔画像診断事業を開始しており,長年の事業展開の中で,セキュリティや信頼性の高い技術,放射線科医に最適な読影環境を構築するためのノウハウを培ってきた。FOCUS Driveに代表されるこれらの技術は,今後も多くのユーザーに支持されるはずである。(4月14日取材)
ドクターネットブース |
ドクターネットのデータセンター「FOCUS」 |
●災害・障害に備えたバックアップを行う「FOCUS Drive」
2012年2月に開始したクラウド型画像ストレージサービス「FOCUS Drive」は,同社のデータセンターにPACS画像のバックアップデータを保存するというもの。施設内サーバに加えて,東西のデータセンターに保存するデータの三重化により,災害や障害に強い信頼性の高い運用が可能となる。オリジナルデータに更新があった場合,それをファイナルデータとしてデータセンターに保存するため,常に最新のデータを保存できていることになる。また,バックインタイム機能を有しており,バックアップデータがあれば,オリジナル画像を削除しても復元することが可能で,万が一の場合にも,迅速にデータを返却してもらえる。
FOCUS Driveは,運用コストを抑えられるのも医療機関にとってメリットとなる。料金体系は従量課金制を採用しており,1GBあたり1か月で30円となり,1TBならば3万円。5TB以上は上限15万円となっている。
クラウド型画像ストレージサービスFOCUS Drive
●放射線科専門医が質の高い診断をスピーディに行う遠隔画像診断支援サービス「Tele-RAD」
長年にわたり同社が手がけてきた遠隔画像診断支援サービス「Tele-RAD」。医療機関からの読影依頼に基づき,同社が契約する放射線科専門医が読影し,質の高い読影レポートを,レスポンス良く依頼元へ送るというサービスである。当日18時までに依頼すれば,翌営業日の12時までに読影レポートが依頼元に送られるという。
現在,このサービスに参加している放射線科専門医は約160人おり,モダリティや領域に応じて最も適した医師に,同社のオペレーションセンターから依頼が割り振られる。読影レポートを顧問医が評価することにより,「読影の質」にこだわった高品質のサービスを提供する。システムの運用は,データセンターのFOCUSを利用してデータを管理し,読影医の端末にダウンロードしない「Flex view」を用いる。これにより強固なセキュリティを実現し,信頼性の高いものとなっている。
約160人の放射線科専門医がスピーディで高精度な読影を行う「Tele-RAD」
●低コストでの遠隔画像診断を可能にするクラウド型サービス「Virtual-RAD」
放射線科専門医がいつでもどこでもインターネット環境さえあれば読影できる環境を提供するのが「Virtual-RAD」である。データセンターFOCUSを通じてASP方式で提供されるため,サーバなどのハードウエアの投資を抑えることができ,低コストで遠隔画像診断を行える。
依頼元の医療機関は月額利用料,放射線科専門医は従量課金制でアプリケーションの利用料を払う。依頼元の医療機関は,放射線科専門医が不在の場合,同社が契約している放射線科専門医に読影を依頼することも可能である。システムは「Flex view」を採用し,セキュアな環境での運用を確保。レポートシステムには放射線科専門医が開発にかかわった「ドクターPACS for」を使用するなど,効率的な読影環境を提供する。
ASPで読影環境を提供する「Virtual-RAD」