十一番丁てらしたクリニック × Medicom-HRⅢ(パナソニック ヘルスケア)
医事一体型電子カルテシステムがクリニック経営のストレスを軽減しシームレスな情報共有を実現

2017-2-1


寺下俊雄理事長

寺下俊雄理事長

十一番丁てらしたクリニックは,和歌山城に程近い市内中心部に2016年6月に開院した。地域のかかりつけ医としての役割を担うとともに,寺下俊雄理事長がライフワークの一つとして取り組んできたリハビリテーションの提供にも注力している。開院と同時に導入したパナソニック ヘルスケアの医事一体型電子カルテシステム「Medicom-HRⅢ」を,経営や業務にどのように活用しているかについて,寺下理事長にうかがった。

─貴院の特徴をお聞かせください。

私は整形外科医としてキャリアをスタートし,その後,脳神経外科医となり民間病院で手術も多く行ってきました。医療環境の変化により内科的治療やリハビリテーション(以下,リハビリ)へと診療内容がスライドしてきたことから,脳卒中や整形外科の患者さんへのリハビリにも力を入れてきました。近年は,がんや認知症の患者さんへのリハビリの必要性を強く感じ,積極的に取り組んでいます。当クリニックでは2階に広いリハビリ室を設けて,各種リハビリ研修を受けた専門スタッフによるリハビリを提供しています。

─医事一体型電子カルテシステムを導入した理由を教えてください。

必要に応じて画像をカルテに取り込み,タッチペン入力で説明を書き込むことで,リハビリスタッフへ的確に指示を出すことができる。

必要に応じて画像をカルテに取り込み,
タッチペン入力で説明を書き込むことで,
リハビリスタッフへ的確に指示を出すことができる。

当初は,レセプトコンピュータとPACSだけを導入するつもりでした。勤務していた病院は紙カルテでしたが,診察では不便を感じませんでしたし,電子カルテシステム(以下,電子カルテ)の導入には費用もかかるので,必要ないと思い込んでいました。しかし,数社のレセプトコンピュータを検討した際に,パナソニック ヘルスケアの担当者から医事一体型電子カルテについての説明を受け,考えが一転しました。少ない事務スタッフで運営しなければならないことや,日々の売り上げやコストの把握といった経営面のさまざまな課題に対し,医事一体型電子カルテが助けになると期待し,Medicom-HRⅢの導入を決めました。

─電子カルテを中心とした貴院のIT環境と運用についてお聞かせください。

Medicom-HRⅢは,2つの診察室にペンタブレットのクライアントを各1台,受付にサーバとクライアント1台,リハビリ室にクライアント(ノートPC)1台とタブレット(iPad)1台を導入しています。画像検査機器としては一般撮影装置と16列CT装置があり,富士フイルム社製CR「FCR PRIMA」と画像診断ワークステーション「C@RNACORE」を導入して,電子カルテと連携しています。各種文書や心電図の検査結果などもスキャンして電子カルテに取り込んでいますし,外注の検体検査は電子カルテからオーダし,翌日には結果が取り込まれています。さまざまなデータを柔軟に統合でき,大変便利です。
診察時はクラーク(事務スタッフ)や看護師に電子カルテへの入力を補助してもらっています。検査や処置をオーダすると各所に設置したプリンタから指示せんが出力され,看護師や診療放射線技師はそれを確認して業務を行います。

─Medicom-HRⅢの有用性について教えてください。

経営では,コストや売り上げを把握することはとても重要です。
Medicom-HRⅢは,ボタン1つでそれらを確認できることはもちろん,患者数や内訳など統計データも出せるので,簡単に現状を把握することができ,最もストレスに感じていた部分を解消してくれました。また,正確なデータを得るためには正確なカルテの入力と会計が不可欠ですが,この点においても電子カルテがサポートしてくれるので正確性が高まります。レセプト請求業務も2名で対応できており,スタッフの負担も軽減できていると感じます。
カルテ機能で特に有用なのは,カルテに検査画像や写真を貼り付け,ペン操作で入力ができることです。簡単に書き込むことができるので,文章では説明しにくいリハビリスタッフへの指示も確実になります。
また,このシステムを選んで良かったと強く感じているのは,サポートが非常に良い点です。導入研修でも教え方は非常にわかりやすく,困ったことがあれば小さなことにもすぐに対応してくれます。システムもサポート体制も,期待していた以上です。

受付にはサーバ(左)とクライアントを設置。点検アシストにより,請求業務も2名の事務スタッフでスムーズに行える。

受付にはサーバ(左)とクライアントを設置。
点検アシストにより,請求業務も2名の
事務スタッフでスムーズに行える。

広々とした2階リハビリ室。電子カルテにより空間的に離れた場所でも情報連携が容易となる。

広々とした2階リハビリ室。電子カルテにより空間的に離れた場所でも情報連携が容易となる。

   
左からクラークも務める事務スタッフの佐藤祐子さん,中 京子看護師長,寺下理事長,看護師の田中真由美さん

左からクラークも務める事務スタッフの
佐藤祐子さん,中 京子看護師長,
寺下理事長,看護師の田中真由美さん

 

 

─クリニックに電子カルテを導入するメリットとは?

スタッフには“一丸となる”ことを伝えていますが,これを実現するために電子カルテが非常に役立ちます。患者情報を確実に,リアルタイムに共有できることで,スタッフの連携がスムーズになります。リハビリの指示を出せば,スタッフは2階のリハビリ室でカルテの確認や実施のフィードバックを行え,簡単に医師や受付と情報を共有することができます。
また,すべての情報を1つのテーブルに集約できることも大きなメリットです。カルテ記載や各種オーダができると同時に,検査や処置,リハビリの進捗の把握,コスト計算や売り上げ集計も随時できます。管制塔のようなもので,クリニック全体を把握し,コントロールするという,経営者が求めることをかなえてくれるシステムであると言えます。実際に使ってみた今となっては,手放すことはできません。

─今後の予定や開業にあたってのアドバイスをお願いします。

今後,診察室を1室増やす予定なので,端末を増設します。また,リハビリ室に導入したタブレットが非常に効果的に活用できているので,将来的にはリハビリスタッフが一人1台持てるようにしたいと思います。
クリニック経営において,医事一体型電子カルテは費用対効果が十分にあります。新規開業では費用にシビアになりますが,導入することで労働が集約されて人件費を大幅に抑えることができます。そして,情報の記載ミスや伝達ミスにより起こりうるヒューマンエラーを未然に防ぎ,確実に業務を遂行するための大きな助けとなります。
当院では,スタッフにも患者さんにも,公平に,そして効率的に対応することを重視しています。電子カルテは,この公平・効率を実践するための強力なツールになってくれていると実感しています。

 

 十一番丁てらしたクリニックのパワーアップポイント

 

Point 1 「病名チェック機能」などにより確実なカルテ記載をサポートし,登録漏れを防止

多彩な機能でレセプト審査に対応
Medicom-HRⅢは,厳格化するレセプト審査に対応するため,「病名チェック機能」(図1)や「点検アシスト」などの機能を標準搭載している。レセプト請求においては,投薬,処置,手術,検査,画像診断といった診療行為に対して,適切なレセプト病名の登録が必要となる。病名チェック機能では,医師が電子カルテに記載した病名がレセプト病名と適合しない場合に,チェック画面に候補病名が表示され,適応病名をクリック操作で登録することができる。さらに,病名によって異なる投与量や投与期間のチェック,年齢により投与する剤形が異なる医薬品の年齢チェックも可能である。
また,点検アシストでは診療基本情報や算定漏れの可能性などをチェックすることができる。会計入力中でも実行できるため,毎日の会計業務の中でチェック・修正しておくことで,月末月初に集中するレセプト請求業務の負担を軽減できる。

図1 病名チェック機能

図1 病名チェック機能

 

日々の業務の中で簡単にチェック
寺下理事長は紙カルテ時代を振り返りながら,Medicom-HRⅢの有用性を次のように話す。
「手書きのカルテでは,誤字や勘違いがあってもそのままになってしまうため,後になって確認や修正に時間がかかり,レセプト請求の時期には多くの人手と時間を要していました。Medicom-HRⅢでは病名などに誤りがあればエラーが表示されるため,医師側も筋の通ったカルテの記載を心掛けるようになりますし,レセプト病名は候補から選んで登録できるためスムーズで正確な記載ができます。算定可能な医学管理料がある場合には電子カルテが教えてくれるので,経営面においても助かります」
各機能を活用して毎日の診療や会計の中で簡単にチェックすることで,カルテ記載の正確性が向上し,レセプト業務の負担軽減,さらには算定漏れによる経済的損失を防ぐことが可能となる。

Point 2 患者さんの隣でカルテを参照できるタブレットがリハビリで活躍

院内のどこでもカルテを参照・編集
十一番丁てらしたクリニックでは,Medicom-HRⅢのオプションツール「タブレット医療支援」を導入した。タブレット医療支援では,当日受け付けした患者さんの来院一覧やカルテの確認,所見や処方の編集がタブレット(iPad)上で行える。これにより電子カルテ端末があるところに行かなくても院内のどこでも情報を共有することが可能になり,忙しく立ち回るスタッフの業務効率が向上する。

画像を確認しながらリハビリを施行
タブレット医療支援は,電子カルテ端末を置くスペースのない処置室や検査室などで利用したり,紙カルテのように必要な場所に持参したりと,クリニックの運用に合わせてさまざまに活用できる。十一番丁てらしたクリニックでは2階のリハビリ室にタブレットを1台導入し,リハビリスタッフが使用している。
寺下理事長は,タブレット導入の効果について,「リハビリではスタッフも画像を参照します。Medicom-HRⅢはペン入力で画像への書き込みもできるので,“この椎間に問題あり”“この画像を基に診断した”といったことを書き込むことで,こちらの意図を正確に伝えることができます(図2)。そして,そのカルテを患者さんの隣に持って行き,確認しながらリハビリを行えます」と述べる。
カルテに貼り付けられた画像は,タブレットで拡大表示できるので視認しやすく,患者さんへの説明にも活用できる。また,タブレットでは実施内容の編集やDo入力もできるため,運用を工夫することで大幅な業務効率の改善が期待できる。

図2 電子カルテへ画像を取り込むことでタブレットでも参照可能

図2 電子カルテへ画像を取り込むことで
タブレットでも参照可能

 

十一番丁てらしたクリニック

〒640-8159 和歌山県和歌山市十一番丁18
TEL 073-425-1123
診療科:脳神経外科,循環器内科,整形外科,外科,内科,リハビリテーション科,放射線科
http://www.kyowa.ac.jp/terashitaclinic/


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