技術解説(日立製作所)

2017年1月号

メーカーが考えるオートプシー・イメージング(Ai)用CTとは

全身サブミリスキャンが可能な普及型64列CTのメリット

法整備が進み,社会インフラとしてのオートプシー・イメージング(Ai)の普及と適切な活用が求められる昨今ではあるが,Ai専用のCTがあるわけではなく,施設の判断により,医療用に認可を受けて販売されているCTを使ってAi撮影が実施されているのが現状である。

Aiを実施している施設からは,「全身(頭頂〜足尖)を1mm未満の薄いスライス厚(サブミリ)で連続撮影したい」という要望が強くなっていると感じている。それを実現するためには,連続撮影範囲が180cm程度,5MHU程度の大容量管球,管球負荷を低減させるAEC機能,高速で画像再構成ができる操作卓,3D画像の作成やMPR画像の表示などが容易にできる画像処理機能(ワークステーションなど),硬直してフラットに寝かせることができなかったり,感染防止用の袋などで覆われた被検体も撮影できる広いガントリ径,などが共通して必要な仕様と推察される。

国内市場においては(たび重なる診療報酬の改定の影響もあり),16列CT(検出器幅20mm)がクリニックレベルまで普及する時代となっているが,全身をサブミリで連続して撮影することには困難が伴う場合がある。64列CT(検出器幅40mm)は,心臓検査などを主目的として発達してきた歴史的経緯があるため,大型で超高速スキャン,そして,7MHU以上の大容量のX線管球を装備しているために,装置の購入費用ばかりでなく電源設備や保守などの維持費が高額となり,Ai用としてはハードルが高く,オーバースペックなところがある。

当社が2015年に製品化した「Supria Grande」は,64列CTでありながら,3点ユニット構成でコンパクトな設計で開口径も広く,サブミリで全身を高速撮影できる能力を持っている(図1)。AEC機能“IntelliEC”や体内金属が原因で発生するアーチファクトを補正する機能“HiMAR”(図2)も標準で搭載し,Aiで求められるCT撮影には必要十分な機能を備えていると考える。

図1 Supria Grandeによる高速全身サブミリスキャンの例

図1 Supria Grandeによる
高速全身サブミリスキャンの例

図2 金属アーチファクト補正の例

図2 金属アーチファクト補正の例

 

*Supria Grandeは「全身用X線CT診断装置 Supria」(医療機器認証番号:225ABBZX00127000)の64列検出器搭載モデルの呼称です。
*Supria,Supria Grande,IntelliEC,HiMARは株式会社日立製作所の登録商標です。

 

【問い合わせ先】
ヘルスケアビジネスユニットマーケティング本部
TEL 050-3188-3100
URL http://www.hitachi.co.jp/products/healthcare

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