3T MRI NEWS 
岩手医科大学附属病院で「TRILLIUM OVAL」の国内稼働開始

2014-4-25


佐々木真理教授

日立メディコが満を持して開発した3T超電導型MRI「TRILLIUM OVAL」が岩手医科大学附属病院に導入され,国内での稼働が開始された。長年,同社と共同研究を行ってきた佐々木真理教授(同大医歯薬総合研究所超高磁場MRI診断・病態研究部門:右の写真)を中心に臨床現場での調整が行われ,実際の運用がスタートした。今後さらに,複数施設に導入される見込みであり,国内での臨床応用が一気に広がることが期待される。

高画質と快適性を両立させた
3T MRI「TRILLIUM OVAL」

日立メディコ社は,0.25〜0.4Tの永久磁石型オープンMRI,1.2T超電導型オープンMRI,1.5T超電導型MRIと幅広いラインナップをそろえ,多様な医療現場のニーズに応えてきた。そして2013年4月,さらなる高精細・高機能を求めるニーズに応える3T超電導型MRI「TRILLIUM OVAL」が世界に先駆けて日本で発売された。
TRILLIUM OVALは,従来トレードオフの関係であった“快適性”と“高画質”の両立を高い水準で実現した3T MRI装置で,1.5T MRI「ECHELON OVAL」で好評を得ている横74cm,縦65cmのオーバルボアを採用している。画質の面では,4ch-4portの独立制御可能なRF照射コイルにてRF照射不均一を低減し,ムラのない高画質を実現。ワークフロー向上技術“WIT(Workflow Integrated Technology)”を実装し,検査時間の短縮と作業の省力化,患者安全の確保が図られている。“オープンMRI”に対するこだわりを持ち続けながら,診断に寄与する高画質の実現を妥協しない同社の姿勢を表す装置となっている。

脳神経領域の共同研究を行う岩手医科大学で稼働開始

日立メディコ社は,2007年に発売した1.5T超電導型MRI「ECHELON Vega」にて,複数サイトと共同研究を行ってきた。岩手医科大学では佐々木教授が中心となり,基本性能をはじめ脳神経領域についての共同研究を実施。
これまでに,ワンボタンMRS/CSI,選択的に血流を描出するBeamSat TOF,性状診断が可能な頸動脈プラークイメージングといった技術やアプリケーションを開発し,発信してきた。
岩手医科大学附属病院への3T  MRI「TRILLIUM OVAL」導入は,1.5TのECHELON Vegaからの更新となる。同院でのTRILLIUM OVALにおける共同研究の開始により,3T MRIの新しい可能性と臨床的成果が期待される。

開放感のあるOVAL(楕円)ボアで快適な検査空間を実現。また,着脱可能な寝台(WIT Mobile Table)により,患者の安全な移乗が可能になっている。

開放感のあるOVAL(楕円)ボアで快適な検査空間を
実現。また,着脱可能な寝台(WIT Mobile Table)により,患者の安全な移乗が可能になっている。

コンソールは,1.5TのECHELON Vegaと同様,操作しやすい仕様となっている。

コンソールは,1.5TのECHELON Vegaと同様,
操作しやすい仕様となっている。


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