CTは「Discovery CT750 HD」と「LightSpeed VCT XTe」(日本国内薬事未承認)という2つの新製品が登場した。Discovery CT750 HDは,昨年のRSNAでコンセプトモデルとして発表され,国内では今年10月に販売を開始した。検出器の素材をまったく新しくしたことで,データ収集スピードが従来の約100倍に向上し,従来と同じ撮影時間であれば,約2.5倍の高密度サンプリングを行うことができる。その結果,空間分解能が従来より40%以上向上した。さらに,従来のCT装置では困難だったエネルギーサブトラクション機能「Gemstone Spectral Imaging」を搭載。単一管球でのX線エネルギーの高速スイッチングによるエネルギーサブトラクションを使用して,新たな臨床情報を提供する。
新製品LightSpeed VCT XTeは,従来のLightSpeed VCT XTにDiscovery CT750 HDのいくつかの技術を継承し,データ収集をアナログからデジタル化する技術およびまったく新しい画像計算技術により,画像の密度解像度を従来の2.5倍にまで向上した。また,被ばく線量を従来の約1/2にまで低減する新技術を搭載したほか,寝台を前後に動かすことで,最大31cm,500スライス相当の動態的なカバレッジを実現。17cm程度の肝臓なら,約1.8秒サイクルで撮影できるようになった。
Advantage Workstation(AW)では,新たにネットワーク型ワークステーション「AW Server」(日本国内薬事未承認)が登場した。画像処理はサーバベースで行い,結果画像をクライアント端末に配信する。クライアント数無制限という優れた拡張性を持ち,クライアント端末でもAWとまったく同じ画像処理・解析を行うことができる。 |