医療技術産業戦略コンソーシアム(Medical Engineering Technology Industrial Strategy Consortium : METIS)は,3月12日(月)の第4期METIS第6回医療テクノロジー推進会議の終了後,KKRホテル東京にて記者会見を行った。
第4期METISは,2009年4月〜2012年3月までの3年間にわたり,「革新的医療技術の実用化と産業基盤整備による成長戦略の推進」をテーマに活動してきた。記者会見ではまず,当日の最終回となる第6回医療テクノロジー推進会議で取りまとめられた第4期METISの提言や成果について,コンソーシアム共同議長である荻野和郎氏(日本医療機器産業連合会会長,日本光電工業株式会社代表取締役会長)が報告した。
第4期METISでは,(1) 革新的医療機器とレギュラトリーサイエンス戦略会議(主査:佐久間一郎・東京大学大学院教授),(2) 医療機器の適正評価戦略会議(主査:楠岡英雄・国立病院機構大阪医療センター院長),(3) 未承認医療機器による臨床研究戦略会議(主査:川上浩司・京都大学教授),(4) アジアとの連携・交流戦略会議(主査:下條文武・新潟大学学長)の4つの戦略会議を中心に活動し,その成果を手引きや報告書,ガイドブックなどにまとめて,広報・普及活動にも力を入れてきたという。これら戦略会議の成果は,医療機器産業のみならず医療そのものの発展に役立ち,また,医療機器産業における国際競争力や産業界の体質を高め,医療機関の態勢整備にも寄与すると考えられることから,引き続き普及活動に励んでいきたいと述べた。
なお,第4期が終了するMETISの活動の今後については,産官学の取り組みは貴重であり,継続していくべきだが,薬事法制度改正や行政における「革新的医薬品・医療機器創出のための新5か年戦略」等の更新の動向を見極めるため,第5期を2013年4月から開始することを前提に,第4期を実質的に1年間延長して準備期間とするとした。その間,産官学連携の推進や第4期METIS活動の周知に向けて活動していくという。
次に,コンソーシアム共同議長の梶谷文彦氏(川崎医療福祉大学特任教授,岡山大学特命教授)から,次のステージに向かうMETISへの一層の支援を願うとの挨拶があり,最後に革新的医療機器とレギュラトリーサイエンス戦略会議主査の佐久間一郎氏から,活動内容の報告がなされて,記者会見は終了した。 |