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取材報告

2009
GEが新戦略「ヘルシーマジネーション」に60億ドルの投資を発表
―GE横河メディカルシステムとGEヘルスケア バイオサイエンスを
8月1日付けで統合し,社名を「GEヘルスケア・ジャパン株式会社」に変更


藤森義明氏(日本GE(株))
藤森義明氏
(日本GE(株))

熊谷昭彦氏(GE横河メディカルシステム(株))
熊谷昭彦氏
(GE横河メディカルシステム(株))

会場風景
会場風景

次世代超音波診断装置「Venue 40」を紹介する熊谷氏
次世代超音波診断装置
「Venue 40」を
紹介する熊谷氏

 日本GE(株)およびGE横河メディカルシステム(株)は,5月12日(火),赤阪パークビル13階会議室(港区)において「新戦略発表会」を開催し,GEのヘルスケアに関する新戦略「ヘルシーマジネーション(healthymagination)」を発表した。また合わせて,GE横河メディカルシステム(株)とGEヘルスケア バイオサイエンス(株)が2009年8月1日付けで組織統合されることも発表された。GEヘルスケア バイオサイエンスの事業はGE横河メディカルシステムに引き継がれる。また同時に,GE横河メディカルシステムは社名を「GEヘルスケア・ジャパン株式会社」に変更する。

 今回発表されたヘルシーマジネーションは,“一段と身近で質の高いケアをより多くの人に提供すること”をめざし,2015年までに60億ドルを投資する。そのうち,30億ドルを研究開発に投じ,100以上のイノベーションを実施し,15%の医療コスト削減,15%の医療へのアクセス拡大,15%の医療の質と効率の向上の実現をめざす。このほか,金融商品やサービスなどを提供するGEキャピタルがヘルスケアITの推進に20億ドルを投じるほか,複数のGE事業トータルで10億ドルを投資するなどし,ヘルシーマジネーション関連のパートナーシップの構築ならびにコンテンツやサービスの拡充を図る。また,オックスフォードを拠点とする独立リサーチ・コンサルティング会社であるオックスフォード・アナリティカ(Oxford Analytica)が,製品やサービスがヘルシーマジネーションの目標を満たしているかを検証する。これまでにすでに7製品が認証されており,現在20以上のイノベーションが審査中である。

 GEは,2005年に環境問題解決に向けた取り組みとして「エコマジネーション(ecomagination)」を開始し,2009年実績で,関連研究開発に15億ドルを投資し,よりクリーンなエネルギーや水を生み出し,環境効率を向上させるエコマジネーション関連製品を75種類発表するに至っている。ヘルシーマジネーションは,このエコマジネーションのモデルに基づき立ち上げられたものである。

 8月1日から新たに船出するGEヘルスケア・ジャパン(株)は,GE横河メディカルシステムの有する画像診断分野の技術とGEヘルスケア バイオサイエンスのバイオテクノロジー研究領域や創薬分野における最新鋭のノウハウを密接に組み合わせ,両社の主要顧客である医療機関ならびに創薬研究機関や製薬会社との連携を通じて,予防医療,テーラーメイド医療といったイノベーションを加速し,ヘルシーマジネーションを強力に推進する。

 発表会には,日本GE(株)代表取締役社長兼CEOの藤森義明氏とGE横河メディカルシステム(株)代表取締役社長兼CEOの熊谷昭彦氏が出席した。藤森氏は,「世界が直面する“環境”と“医療”という非常に困難な問題を解決するためにさまざまなソリューションを提供していくことがGEの使命だと考えている」と述べた。熊谷氏は,ヘルシーマジネーションの日本での展開を説明。日本の医療の課題について,先進医療へのアクセスが限られていること,IT化の遅れ,医師不足,高齢化社会などを挙げ,最先端診断技術の導入や遠隔診断をサポートする医療ITシステムといったソリューションを提供することで,各課題の解決をめざすとした。また,「日本の顧客のニーズは常に世界最高水準のものであり,GEが世界で進めるヘルシーマジネーションにおいて,日本の役割は重要である」と日本市場の重要性を強調した。

 このほか,新製品の発表も行われた。マルチスライスCTの新製品「LightSpeed VCT VISION」は,2008年10月に発売されたマルチスライスCTの最上位機種「Discovery CT750 HD」の中核技術と5心拍(約5秒)での心臓撮影を実現した世界初のボリュームCT「LightSpeed VCT」の主要機能を併せ持つハイエンドモデル。30cm以上の広範囲の4D撮影ができ,非侵襲的に血流動態を把握することも可能である。さらに,新画像再構成技術「Adaptive Statistical Interative Reconstruction(AISIR)」を搭載したことで,従来と同等の画質であれば最大50%の被ばくを低減することができ,高画質と被ばく低減の両立を実現する。このほか,ヘルシーマジネーションに基づくイノベーションの1つである次世代超音波診断装置「Venue 40」(5月20日正式発表予定)が紹介された。


●問い合わせ先
日本GE(株)
コーポレート・コミュニケーション本部
TEL 03-3588-9500
http://www.ge.com/jp/
GE 横河メディカルシステム(株)
広報
TEL 042-585-9249 
http://www.gehealthcare.co.jp