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取材報告

2007
東芝メディカルシステムズ
The Best Image 2007
―クリニカルバリューを求めて“ Quest for the Best ”―

会場風景
会場風景


●The Best Image 2007 表彰式

1.5テスラMR部門 最優秀賞 東京大学医学部附属病院
1.5テスラMR部門 最優秀賞
東京大学医学部附属病院

シングル/2-4列CT部門 最優秀賞/テクニカル賞 長野赤十字病院
シングル/2-4列CT部門
最優秀賞/テクニカル賞
長野赤十字病院

8-16列マルチスライスCT部門 最優秀賞 医療法人社団慶友会 吉田病院

8-16列マルチスライスCT部門
最優秀賞
医療法人社団慶友会 吉田病院

32-64列マルチスライスCT部門 最優秀賞 医療法人岡山画像診断センター 32-64列マルチスライスCT部門
最優秀賞
医療法人岡山画像診断センター

●MR部門審査員総評


似鳥俊明 氏
似鳥俊明氏
(杏林大学医学部
放射線医学教室教授)


大友 邦氏
大友 邦氏
(東京大学大学院医学系
研究科放射線診断学教授)


扇 和之氏
扇 和之氏
(日本赤十字医療センター
放射線科副部長)

●CT部門審査員総評


森山紀之 氏
森山紀之氏
(国立がんセンターがん予防・
検診研究センターセンター長)


片田和広 氏
片田和広氏
(藤田保健衛生大学医学部
放射線医学教室教授)


栗林幸夫 氏
栗林幸夫氏
(慶應義塾大学医学部
放射線科学教室教授)


辻岡勝美 氏
辻岡勝美氏
(藤田保健衛生大学衛生学部
診療放射線技術学科准教授)


●特別講演

富樫かおり 氏
富樫かおり氏
(京都大学大学院 医学研究科
放射線医学講座教授)
(写真1)


片田和広 氏
片田和広氏
(藤田保健衛生大学医学部
放射線医学教室教授)
(写真2)

 東芝メディカルシステムズは,12月15日(土),六本木アカデミーヒルズ40(東京・港区)において,「The Best Image 2007」を開催した。1993年に画論としてスタートし,今回で15回目を迎える本会は医用画像のクオリティー,被検者に配慮した撮像テクニック,臨床価値をイメージングのエキスパートの総合的な視点から判断し,"最良のイメージ"を追求するイベント。今回はMR部門に134件,CT部門には211件の応募が集まった。審査は完全にブラインドで行われ、発表当日まで審査員には施設名が知らされていない。その中で,上位入賞した50施設の代表者が出席して各賞の発表と表彰式が行われた。

MR部門の審査員総評では,非造影MRAを扱った画像が非常に多かったことが紹介され,本会はまさに東芝のMRIの現状を映す鏡であるとした。そして,造影剤を用いなくても血流情報が得られるという同社の非造影MRA技術を世界中が再評価する中で、非常に喜ばしい動きであるとした。

CT部門の審査員総評では,320列検出器搭載 Area Detector CT 「Aquilion ONE」で標準の機能となるような,先を見据えた試みがいくつか見られたとした。CT部門の1/3以上の応募を集めた心大血管部門では,同領域におけるCT の臨床的有用性が定着してきたとした。また,総評全体を通して被曝低減の重要性が強調された。

表彰式に続いて2題の特別講演が行われた。京都大学大学院医学研究科放射線医学講座の富樫かおり教授(写真1)は,「MRIの高機能化に関する研究開発」と題して講演した。同大学が東芝メディカルシステムズと共同研究として行っている「高分解能PET-CT/MRIシステムの開発」について説明。造影剤の副作用が問題となっている現状を述べ,非侵襲で検査を行うことの重要性を強調した。富樫教授は,同社の非造影MRA技術を応用し,末梢血流,代謝異常部位を高分解能で撮像するための技術開発の状況を説明した。新しいParallel Imaging技術であるAtlas SPEEDERによる腎動脈の描出効率の検討においては,従来の1/3の撮像時間で上質な画像が得られたとした。また心臓の描出や末梢血管においても,Atlas SPEEDERにより描出効率が改善したと報告した。

藤田保健衛生大学医学部放射線医学教室の片田和広教授(写真2)は,「最新型Area Detector CTの初期使用経験」と題して講演。Aquilion ONEにより撮影された臨床画像を多数提示した。Aquilion ONEは,2007年10月に同院で世界で初めての臨床応用が開始された。現在までに特殊検査だけでなく,ルーチンの検査にも多数用いられ,500例以上の検査が行われたと述べた。片田教授は,低被曝,One-Shot スキャン,連続スキャン,ボリュームサブトラクション,Step & Shoot による全身スキャンなどの特長を示し,心臓,脳を1回転で撮影した症例画像などを紹介した。glioblastomaの症例画像では,非常にスムーズに血流の様子がわかると評価した上で,VR像を示し,4Dのイメージングにより画像を回転させながら血流の流れがわかるようになったとした。また,麻酔などを用いることなく撮影した乳幼児の胸部画像を示し,同装置の小児領域における有用性を強調。さらに小児だけでなく,救急におけるOne-Shot スキャンの有用性も図り知れないと述べ,第一線の病院に導入されるべき機能を備えた装置だと述べた。

The Best Image 2007 審査員

●MR部門
似鳥俊明氏 (杏林大学医学部放射線医学教室教授)
大友 邦氏 (東京大学大学院医学系研究科放射線診断学教授)
扇 和之氏 (日本赤十字医療センター放射線科副部長)

●CT部門
森山紀之氏 (国立がんセンターがん予防・検診研究センターセンター長)
片田和広氏 (藤田保健衛生大学医学部放射線医学教室教授)
栗林幸夫氏 (慶應義塾大学医学部放射線科学教室教授)
吉岡邦浩氏 (岩手医科大学放射線医学講座准教授)
辻岡勝美氏 (藤田保健衛生大学衛生学部診療放射線技術学科准教授)
八町 淳氏 (長野赤十字病院中央放射線部課長)
宮下宗治氏 (耳鼻咽喉科麻生病院診療支援部部長)


上位入賞施設(CT部門・MRI部門)

●CT部門
シングル / 2-4列CT部門        
【最優秀賞/テクニカル賞】

・長野赤十字病院
【優秀賞】
・特定医療法人財団竹政会 セントラル病院
【準優秀賞】
・医療法人敬和会 大分東部病院

8-16列マルチスライスCT部門
【最優秀賞】

・医療法人社団慶友会 吉田病院
【優秀賞】
・医療法人楽山会せいてつ記念病院
・砂川市立病院
・国家公務員共済組合連合会三宿病院

【準優秀賞】
・社団法人日本海員掖済会 小樽掖済会病院
・筑後市立病院

【テクニカル賞】
・医療法人三世会 河内総合病院
・特別医療法人明生会 網走脳神経外科・
リハビリテーション病院


32-64列心大血管部門
【優秀賞】

・東京慈恵会医科大学附属柏病院
・順天堂大学医学部附属順天堂医院
・順天堂大学医学部附属順天堂医院

【準優秀賞】
・長野赤十字病院
・岩手医科大学附属循環器医療センター
・京都第二赤十字病院
・慶応義塾大学病院

【テクニカル賞】
・医療法人社団田貫会 高瀬クリニック
・財団法人 厚生年金事業振興団
九州厚生年金病院


32-64列マルチスライスCT部門
【最優秀賞】

・医療法人岡山画像診断センター
【優秀賞】

・国立大学法人 北海道大学病院
【準優秀賞】
・特定医療法人社団
カレスサッポロ時計台記念病院
・栃木県立がんセンター
・社会福祉法人恩賜財団 済生会熊本病院
・医療法人社団白眉会
白眉会画像診断クリニック
・防衛医科大学校病院
・順天堂大学医学部附属順天堂浦安病院

  ●MRI部門
1.5テスラMR部門
【最優秀賞】

・東京大学医学部附属病院
【優秀賞】
・医療法人顕正会 蓮田病院
・医療法人顕正会 蓮田病院
・公立刈田綜合病院
・国家公務員共済組合連合会
名城病院

【準優秀賞】
・東海大学医学部附属大磯病院
・医療法人歓生会 豊岡中央病院
・医療法人顕正会 蓮田病院
・小山市民病院
・医療法人医仁会 武田総合病院
・医療法人医仁会 武田総合病院
・特定医療法人社団
カレスサッポロLSI札幌クリニック
・医療法人社団和誠会 大脇病院
・医療法人鉄蕉会 
亀田総合病院附属幕張クリニック
・公立刈田綜合病院
・市立奈良病院
・さいたま市立病院

1テスラMR部門
【優秀賞】
・医療法人済家会 柴田長庚堂病院
・社会福祉法人 恩賜財団
済生会若草病院
・社会福祉法人 恩賜財団
済生会若草病院

【準優秀賞】
・住友重機械健康保険組合浦賀病院
・独立行政法人国立病院機構甲府病院

●問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ株式会社
「ザ・ベストイメージ」事務局
TEL 03-3818-2088