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富士フイルム
DR方式・カセッテサイズデジタルX線画像診断装置
「FUJIFILM DR CALNEO C 1417s」新発売
〜クリニックにおけるX線検査の効率化を強力にサポート〜

(2012/9/13)

●標準ユーザー渡し価格
2,180万円(税別)
●問い合わせ先
富士フイルムメディカル(株)
営業本部 マーケティング部
TEL 03-6419-8033
http://fms.fujifilm.co.jp/

富士フイルム(株)は,DR方式(*1)・カセッテサイズデジタルX線画像診断装置「CALNEO」シリーズとして,クリニック向けに新たに開発した有線モデル「FUJIFILM DR CALNEO C 1417s(以下,CALNEO C 1417s)」を,富士フイルムメディカルを通じて9月13日より発売する。

FUJIFILM DR CALNEO C 1417s

クリニックでのX線画像のデジタル化は,過去画像との比較読影の容易さや,病院間の連携が可能になるなどのメリットから着実に進んでおり,X線装置を保有するクリニックの約7割(*2)にまで拡大していると推定される。こうした中で,撮影後の画像を迅速に確認することで効率的な検査を行うことができ,高画質なX線画像を提供可能なDR方式のデジタルX線画像診断装置に対するニーズが高まっている。

「CALNEO C 1417s」は,少ないX線量でもシャープかつ高画質なX線画像を提供する独自の「ISS方式(*3)」の間接変換方式FPD(*4)を搭載。CR(*5)と比べて低線量(*6)での撮影を可能とする。撮影後も約1秒で画像を表示し,スピーディーに確認できる。また,有線専用としたことで,高画質や機器のスペックを維持したまま,コストパフォーマンスを高めた。

「CALNEO C 1417s」は,世界で初めて実用化したX線自動検出「SmartSwitch」を標準搭載。一般的なDRパネルを使ったX線撮影システムでは,X線情報をDRパネルに蓄積するために,X線発生装置との間でタイミング信号(*7)をやりとりする機器とのケーブル接続が必要であったが,X線情報をパネル自身で検知するため,X線装置との接続が不要で,機器の設置コストを抑えることができる。

外形寸法は,ISO4090に準拠した従来のフィルムカセッテやCR用IPカセッテと同じ半切サイズ(横38.4cm×縦46cm)で,既設の立位・臥位撮影台へそのまま装着できるため,導入時に撮影台を買い換える必要がなく,一般X線撮影で幅広く使用することができる。

●主な特長

(1)有線モデルのカセッテサイズのデジタルX 線画像診断装置
有効撮影範囲は345mm×432mm。外形寸法は従来のフィルムカセッテやCR用IPカセッテの半切サイズと同じISO4090に準拠した寸法(横38.4cm×縦46cm)のデジタルX線画像診断装置。既設の立位・臥位撮影台への装着が可能なため,導入コストを最小限に抑え,一般X線撮影で幅広く使用することができる。

(2)「ISS 方式」による間接変換方式FPD を搭載
X線照射面側から光信号を読み取る「ISS方式」の間接変換方式FPDを搭載。光信号がセンサーに到達するまでの距離を短縮させて,拡散・減衰を抑え,高感度化を実現。

(3)大小の蛍光体粒子を最適にブレンドして設計
独自設計により,発光量の大きい大粒子の蛍光体と,先鋭度の高い小粒子の蛍光体を最適にブレンド。これにより,さらなる高感度化と高鮮鋭なX線画像を提供する。

(4)独自の画像処理技術“Image Intelligence™”による高画質な診断画像を提供
画像間の濃度のばらつきを抑え安定した画像に変換する「自動濃度補正機能」,空間周波数毎に特性を調整することで診断目的に適したバランスの良いシャープで自然な強調画像を提供する「マルチ周波数処理」,ノイズ成分を大幅に抑制する「ノイズ抑制処理」,モアレ発生を防止する「グリッド除去処理」など高度な画像処理機能を搭載。診断に最適な高画質画像を提供。

(5)カセッテDR自身でX線を検知する高性能な自動X線自動検出「SmartSwitch」を標準搭載
世界で初めて実用化した自動X線自動検出機能は,独自技術を駆使しX線信号と外乱ノイズを判別する高性能な判定アルゴリズムを搭載し,確実なX線信号の検知を実現。これにより,カセッテDRへの衝撃による誤検出や低出力などX線発生装置の出力タイプに依存することなく,安心で快適なDR撮影を提供する。

●クリニック向けDRパネル「CALNEO C 1417s」を中心としたシステムの提案例

クリニック向けのシステムとして「CALNEO C 1417s」,制御コンソール「Console Advance」(*8),画像を管理するためのワークステーション「C@RNACORE」(*9)を組み合わせたご提案例を以下に示す。
ワークステーションの「C@RNACORE」は,DR方式のデジタルX線画像診断装置で撮影した画像からダイレクトに骨塩量を計測することができる。また,より便利に使用するためのクリニック向けのデジタル骨塩定量測定サービス「+DIP for DR(プラスディーアイピー フォー ディーアール)(*10)」(オプション)に対応。また,「胸部経時差分処理システムTEMPORAL SUBTRACTION ADVANCE(テンポラルサブトラクションアドバンス)」(別売品)(*11)との組み合わせも可能で,今日画像と過去画像を差分して表示することで,経時変化した部分をみやすく表示することができ,肺癌診断などにおいて,視認性を向上している。

クリニック向けDRパネル「CALNEO C 1417s」を中心としたシステムの提案例

*1 Digital Radiographyの略。被写体を通過して照射されるX線エネルギーを電気信号に変換し,X線透過画像として再構成する方式。

*2 同社調べ

*3 Irradiation Side Samplingの略。従来型のFPDと反対側のX線照射面側にセンサーを配置し,X線の照射面側よりX線から変換された光信号を読み取る当社独自方式。

*4 Flat Panel Detectorの略。被写体を通過して照射されるX線エネルギーを検出し,電気信号に変換する,X線画像平面検出器のこと。X線をいったん光信号に変換した後に電気信号に変える間接変換方式(センサー:ヨウ化セシウムやガドリニウムオキシサルファイドを採用)とX線を直接,電気信号に変える直接変換方式(センサー:アモルファスセレンを採用)がある。

*5 Computed Radiographyの略。イメージングプレート(IP)に記録したX線画像情報を読み取り,診断目的に合わせて最適なデジタル画像処理を行うことで,高精度のX線画像を生成する,医療用デジタルX線画像診断システム。

*6 同社従来のCRとの比較。

*7 X線発生装置がX線を照射するタイミングと,DRパネルがX線情報の蓄積を開始するタイミングを同期させるために,X線発生装置とDRパネルを使ったX線撮影装置の間で送受信される信号。

*8 薬事販売名:富士フイルムDR-ID300の構成品の画像処理ユニット(薬事認証番号:221ABBZX00151000)

*9 薬事販売名:富士画像診断ワークステーション CC-WS674 型(薬事認証番号:22200BZX00909000)

*10 従来のDIP法による骨塩定量測定法を改良し,フイルムを使わずにデジタルデータから直接骨塩量を測定することができる従量課金型のサービス。

*11 薬事販売名:富士画像診断ワークステーション T-SUB677 型(薬事認証番号:22200BZX00857000)