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ソニー
微細な術野を高精細で立体感のあるリアルな3D映像で撮影できる
手術顕微鏡用3D HDビデオカメラ「MCC-3000MT」を発売

(2012/8/9)

●問い合わせ先
ソニービジネスソリューション(株)
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メディカル関連機器オフィシャルサイトURL sony.jp/medical/

 

ソニーは,手術用顕微鏡に装着して,顕微鏡を覗く術者と同様の,リアルな立体映像を撮影可能な,3D HDビデオカメラ「MCC-3000MT」(1/2型フルHD 3CMOSイメージセンサー搭載)を発売する。
本機は,左右セパレートタイプのコンパクトなカメラユニット2台と1台のコントロールユニットで構成されている。放送・業務用の3Dカメラで培った技術ノウハウを用い,3D撮影の際に発生する左右のカメラの色ずれやホワイトバランスなど,従来困難であった精密な調整を,一台のコントロールユニットで簡単に調整できるため,医療用に最適な高精細で精度の高い奥行き情報を得ることが可能。

3D HDビデオカメラ「MCC-3000MT」
3D HDビデオカメラ「MCC-3000MT」

手術用顕微鏡とは,顕微鏡を使用して行う非常に微細な部分の外科的手術に用いられる精密機器で,主に脳神経外科や眼科,耳鼻咽喉科などで活用されている。
今回発売する「MCC-3000MT」は,この手術用顕微鏡に装着する3Dカメラ。カメラユニットを左右セパレートすることで,1台のカメラユニットそれぞれに,RGB3板方式の1/2型CMOSセンサーを搭載することが可能になり,高精細な3D映像が撮影できる。また,左右のカメラの映像信号から3D映像を生成する際に発生する色ずれやホワイトバランスの精密な調整を,1台のコントロールユニットで簡単に行うことができるため,精度の高い奥行き情報を得ることが可能で,顕微鏡を覗く術者と同様のリアルな立体感ある映像を撮影することができる。
※Cマウントアダプターを搭載した手術用顕微鏡

●具体的な使用例

  1. 手術中は術者しか視認できない術野を本機で撮影し,ソニーの3D対応モニター「LMD-2451MT」と組み合わせて使用すれば,研修を目的に手術室に入る研修医や医学生と,奥行き感あるリアルな映像を共有することが可能。
  2. 撮影した3D映像をソニーの3D対応のメディカルレコーダー「HVO-3000MT」に保存して,大学病院,臨床研修施設などでの教育用途に使用することで,手術技術の向上や手術ノウハウの取得にも役立てることができる。
  3. ソニーのイメージマルチプレクサー「VMI-40MD」と組み合わせれば,顕微鏡手術のリアルな3D映像をリアルタイムで3D配信することも可能で,遠隔医療支援の高度化にも貢献する。

近年医療現場では,手術室の効率的運用や安全性の向上を目的とした「医療映像ソリューションシステム」の導入がすすんでいる。同社は,放送局向け機器で培った技術を基に,AV・ITと組み合わせた医療映像ソリューションに注力し,「撮る・貯める・見る・共有する」一連の周辺機器群を展開している。
さらに,高精細かつ精度の高い奥行き情報まで認識できるリアルな3D映像は,医療現場において大変有用で,大きな潜在的ニーズがあると予測しており,市場に先駆けて,医療映像ソリューションの3D対応を積極的に推進していく。

●「MCC-3000MT」の主な特長

  1. 左右のカメラヘッドの同時制御が可能
    3D撮影の際に問題となる左右のカメラの色ずれ,ホワイトバランスなどを一度の操作で調整できる。また,左右それぞれを個別に制御することも可能で,2台の2Dカメラとしても使用できる。1台のコントロールユニットで同時に2か所の術野を撮影することが可能。
  2. 手術顕微鏡に適した1/2型3CMOSセンサー採用
    有効画素数207万画素(1,920×1,080)の1/2型HD"Exmor"3CMOSイメージセンサーを搭載。
    ソニーのセンサー技術を結集し,高感度(F10),低ノイズ(54dB),高解像度(1000TV本),広いダイナミックレンジを実現。
  3. 多様な撮影モードを搭載
    映像反転,スポット測光モードを標準搭載。設定したホワイトバランスを保存する「Picture Profile」機能は,6パターンまで記憶・選択可能。
  4. 医療の現場に適した2×HD-SDIインターフェース採用
    近年,手術映像の出力は,術者だけでなく手術室内のスタッフや,手術室外の医師,コメディカルスタッフとも共有する要求が高まっている。そこでソニーは,映像伝送損失の小さいHD-SDIインターフェースを採用。5CFB相当の同軸ケーブルを用いることで,最長100m先のモニターに映像を伝送することができるため,天吊りや壁掛けモニターはもちろん,手術室外への映像伝送も容易に実現できる。
  5. 2系統の3D出力により,フレキシブルなワークフローを実現
    3D映像の出力は2系統を搭載。3Dモニターだけでなく,2Dモニターにも従来通り2D映像を表示させることが可能。また,3Dの視聴環境が整っていない場面で用いる映像を記録する際は,片側の出力のみを利用することで従来通りの2D映像出力も可能。
    ソニーの3Dレコーダーおよび3Dモニターを接続すれば,これまでの2D映像撮影と変わらないワークフローを3Dで実現する。

●ソニーの医療用3D対応機器群

♦24型3D対応液晶モニター「LMD-2451MT」オープン価格 (既発売)
- 円偏光方式の3D表示に対応した高精細,高性能マルチ フォーマット液晶モニター
- 3D信号を入力できる別売りの3G/HD/SD-SDI入力アダプター「BKM-250TG」を装着することで,デュアルストリームHD-SDI信号をはじめとする様々な3D信号に対応可能
- 2D/3D選択機能で,2D/3Dどちらにも使用可能
- 長時間におよぶ業務を考慮したデザイン,かつ本機に最適化した専用3Dメガネを付属

♦3DメディカルHDレコーダー「HVO-3000MT」オープン価格(9月17日発売)
HD/SD-SDIやDVI-Dなどのマルチインターフェースを標準装備。
HD術野カメラ映像と生体情報モニターの画像をブルーレイディスクなどへ長時間記録

♦イメージマルチプレクサー「VMI-40MD」 オープン価格 (9月17日発売)
医療現場における様々な映像を統合し,最大で4つの映像を1画面に合成して表示でき,ネットワークを介して合成した映像を送信することも可能

●システム接続(例)3DメディカルHDレコーダー「HVO-3000MT」の場合

3DメディカルHDレコーダー「HVO-3000MT」の場合