新製品・企業情報

 
血管造影/IVR  血管造影/IVR

クック メディカル
日本初のPAD治療用薬剤溶出ステント保険適用
「Zilver® PTX® 薬剤溶出型末梢血管用ステント」

(2012/7/12)

●問い合わせ先
Cook Japan (クックジャパン)広報担当
フライシュマン・ヒラード・ジャパン(株)
担当: 原,相原
TEL 03-6204-4330 or 4336 / FAX: 3-6204-4302
http://www.cookmedical.co.jp/

Zilver (ジルバー)PTX 薬剤溶出型末梢血管用ステント

  米国クック メディカル(日本法人: Cook Japan(株)[以下,クック ジャパン],)は,日本初の大腿-膝窩動脈領域におけるPAD(末梢動脈疾患)の血管内治療用デバイス「Zilver® (ジルバー)PTX® 薬剤溶出型末梢血管用ステント」が新たな機能区分(厚生労働省告示第413号:別表II区分133(2)末梢血管用ステントセット(2)再狭窄抑制型)として2012年7月1日付けで保険適用されたことを発表した。

  「Zilver® (ジルバー)PTX® 薬剤溶出型末梢血管用ステント」は(1) 大腿-膝窩動脈領域を適用とするステントとして日本初であるばかりでなく,(2) PADに対する薬剤溶出型のステントとしても日本で初めて承認された製品。現在日本ではPADの治療として,生活習慣の改善,運動療法,薬物治療およびバルーンPTAなどの血管内治療,外科的バイパス術などが行われているが,再狭窄(血管が再度詰まってしまうこと)が課題となっている。Zilver® PTX®薬剤溶出型末梢血管用ステントによるカテーテル治療は,薬剤効果が立証されている再狭窄しにくい低侵襲治療(’メスで切らない治療')。

  PADは下肢の血管を含む末梢血管が,動脈硬化により狭窄又は閉塞することにより,虚血を引き起こす疾患の総称。治療しないまま放置すると歩行中の痛み(間歇性跛行)が生じるだけでなく,壊疽(えそ)や足の切断につながることもある。糖尿病,腎臓病,高脂血症,高血圧症の方や,喫煙される方,65歳以上の方の発症率が高い疾患で,世界で毎年3,000万人以上の方が発症していると言われている。日本でも,食生活の欧米化や高齢化を背景に潜在患者数が増加傾向にある。

  本製品は,日本を含めた国際共同治験の後,日米同時に申請された。欧州を始めとする各国での承認に続き,米国に先駆けて日本で承認を取得,このほど新機能区分での保険適用を受けた。
(ステント=金属でできた網目状の管。大腿-膝窩動脈=大腿部に位置し,下肢全体の血流を支配する重要な動脈)

  本製品の治験統括医師である東京慈恵会医科大学(東京都港区)外科学講座統括責任者・教授 大木隆生氏は次のように述べている。「ジルバーPTXは ,日本のPAD治療に携わる医師や患者さんにとって待望の製品です。同時に日米の産官学連携による医療機器の早期承認に向けた取り組みの成果でもあります。これをきかっけに,今後,産官学連携によるデバイスラグ解消に向けた動きが活発化することを願っています」

● 主な特長

  Zilver® PTX® 薬剤溶出型末梢血管用ステントは,大腿-膝窩動脈領域を適用とする狭窄,閉塞の治療に使用されるナイチノール製(ニッケルとチタンの形状記憶合金)のステント。立証された薬剤効果が再狭窄を低減する点が最大の特長である。本製品の特徴は次のとおり。
  ステント治療においては,治療後一定の期間を経た後にステント内で血管平滑筋細胞が増殖することにより,一度広げた血管が再び詰まってしまうという再狭窄が課題であった。Zilver® PTX® 薬剤溶出型末梢血管用ステントは,細胞増殖抑制剤であるパクリタキセルをステントに塗布している。早期PTA(経皮的血管形成術)不成功後にステントを留置した患者の1年後の血管の開存率は,ベアメタルステント(薬剤を塗布していないステント)を留置した患者では72.9%であったのに対し,Zilver® PTX® 薬剤溶出型末梢血管用ステントを留置した患者では90.2%という成績を示し薬剤効果が認められた。これにより,追加的な治療が必要となる確率が低くなり,患者様の負担軽減につながる。

● デバイスラグ解消への画期的な第一歩

  デバイスラグとは,製造販売承認されるタイミングが欧米に比べて遅く(もしくは日本では申請もなされず),欧米ではすでに承認されている医療機器が国内で使えない状況をさす。今回,承認を受けたZilver® PTX® 薬剤溶出型末梢血管用ステントは,厚生労働省,独立行政法人医薬品医療機器総合機構と,米国食品医薬品庁(FDA)が,審査の迅速化と質の向上のために,試行的に行った承認審査に係る両国間の情報交換の対象品目として初めて選定された品目で,その後,承認審査を経て,米国に先駆けの承認を取得した。これは当局と,治験に参加された先生方,申請者側の協力関係によってもたらされた結果で,日本におけるデバイスラグ解消の画期的な一歩と言える。

  本製品の国際共同治験は日本の他,アメリカ,ドイツで行われ,日本では2007年6月より以下の4施設が参加した。

  • 京都大学大学院(京都府京都市)医学研究科循環器内科学 教授 木村剛氏
  • 小倉記念病院(福岡県北九州市)末梢血管インターベンション部 主任部長 横井宏佳氏
  • 東京慈恵会医科大学(東京都港区)外科学講座統括責任者・教授 大木隆生氏 <*本治験統括医師>
  • 奈良県立医科大学(奈良県橿原市)放射線医学教室教授 吉川公彦氏
    (施設名五十音順)

  本製品は,総販売代理店の(株)メディコスヒラタを通じて年内に全国に向けて販売開始を予定している。