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電子カルテ  医療情報システム(電子カルテ)

富士フイルム
クラウド型医用画像ストレージサービス
「+STORAGE(プラスストレージ)」提供開始

(2012/4/5)

●問い合わせ先
富士フイルムメディカル(株)
営業本部 マーケティング部
TEL 03-6419-8033
http://fms.fujifilm.co.jp/

 

  富士フイルム(株)は,クリニックの診断画像をデータセンターで保管するクラウド型医用画像ストレージサービス「+STORAGE(プラスストレージ)」を,医療施設の診療業務を支援する「ASSISTA Portal(アシスタポータル)」の新たなサービスとして,富士フイルムメディカル(株)を通じて,平成24年4月16日より提供開始する。

+STORAGEシステム全体図
+STORAGEシステム全体図

  本サービスは,クリニックで使用される医用画像診断ワークステーション「C@RNACORE(カルナコア)」に保管される診断画像データを,院外の富士フイルムデータセンターでバックアップし,災害などによる画像データ消失トラブルの際に迅速な復旧を行えるようにするものである。

  クリニックでのX線画像のデジタル化は,過去画像との比較読影の容易さや,病院間の連携が可能になるなどのメリットから着実に進んでおり,X線装置を保有するクリニックの約7割以上にまで拡大していると推定される。しかし,利便性が高い一方で,デジタル化された診断画像は記録メディアに大量に保管されるため,機器が故障した場合や災害時に,大切な患者の画像データをすべて失う恐れもある。昨年3月11日に発生した東日本大震災では,被災した多くのクリニックが画像データを失ったため,被災地での新たなスタートにあたり,「大切な診断画像情報の消失を何としても回避したい」という強いニーズがあった。患者の診断画像データは院内だけでなく,院外のセキュリティの高い環境で保管することが求められている。

  今回サービスを開始する「+STORAGE」は,「C@RNACORE」上で医師が画像診断した後,診断確定ボタンを押すと,画像データが「C@RNACORE」に付属したハードディスクと富士フイルムデータセンターに自動的に送信されてバックアップを行うサービス。院内のハードディスクとデータセンターそれぞれで同じ画像データを保管するため,通常の診断業務の際の過去画像参照は院内ハードディスクから行えるとともに,万一災害などで院内に保管された画像データが消失した場合も,富士フイルムデータセンターから復旧することができる。

●主な特長

(1) 医用画像診断ワークステーション「C@RNACORE」に保管されているクリニックの診断画像データを医療情報の安全管理ガイドラインに準拠した富士フイルムデータセンターで保管。災害などにより,クリニックでデータが万一消失しても,データセンターに保管されたデータから復旧することができる。

(2) 「C@RNACORE」上で診断が確定された画像データを,自動的に富士フイルムデータセンターにバックアップする。バックアップするデータは,CR/CT/MRI/内視鏡/超音波などの画像データおよびレポート。

(3) クリニックで画像消失トラブルが発生した場合は,FUJIFILMデータセンターに保管されているデータをサポートセンターでハードディスクに取り出す。そのハードディスクを富士フイルムサービスマンが院内へ持参して,速やかに,画像を参照できる環境を整える。

(4)過去画像参照は,院内「C@RNACORE」に装備された外付けハードディスクに保管されたデータから行うため,ネットワーク回線の断絶,遅延による診断への悪影響を受けずに,ストレスなく行える。

(5)保管された画像は最低5年間,月額2000円から最大でも月額6000円の価格で保管する。

●提供価格

顧客の使用状況により月額料金は異なる
<ケース1>
胸部単純X線撮影を5検査/日行った場合 (約250画像/月)
月額2000円
<ケース2>
腕・足単純X線撮影を20検査/日行った場合 (約1000画像/月)
月額4000円
<ケース3>
腕・足の単純X線撮影を50検査/日行うことに加え,マルチスライスCT(300スライス)を5検査/日行った場合
月額6000円