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GEヘルスケアと米カーディオディエックスが戦略的提携を締結
−共同で心血管疾患領域における高価値の統合診断の開発を推進

(2010/5/13)

●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
広報・松井亜起
TEL 0120-202-021
FAX 042-585-9541
Mail aki.matsui@ge.com
http://www.gehealthcare.co.jp

 

※2010年5月13日 米国発表リリース翻訳

  GEのヘルスケア事業部門であるGEヘルスケアと,心血管領域のゲノム診断における先駆的企業である米カーディオディエックス(CardioDx)は,心血管疾患患者のケア・管理向上のための診断技術の発展ならびに共同開発に向けた戦略的提携を締結したと発表した。この提携を受けて,GEが新設した将来性の高い医療関連技術を開発・保有する企業投資向けのエクイティーファンド「ヘルシーマジネーション・ファンド(Healthymagination Fund)」は,同ファンドが主導して,シリーズD私募の一部としてカーディオディエックスに500万ドルを投資した。両社の提携は,医療コストの削減,医療アクセスの拡大,ならびに医療の質向上に向けてGEが立ち上げた世界戦略「ヘルシーマジネーション」にマッチするもので,ヘルシーマジネーション・ファンド初の投資案件となる。なおその他の金銭的条件は公表されていない。

  カーディオディエックスは,冠動脈疾患(CAD)や不整脈,心不全といった心血管疾患患者ごとの個別の評価やケア支援に貢献するゲノム検査の開発に携わっている。一方,GEヘルスケアは心血管領域における世界最先端の画像診断・モニタリング技術を有しており,両社の戦略的な提携に伴い,製品の研究開発能力が拡大され,潜在的な心疾患患者の診断やケアに有効な高価値の統合された新技術の開発が加速される。またGEヘルスケアでは,患者ケアの向上に向けて生体内・外双方の診断技術を統合する機会を継続的に追求しており,今回の提携はその取り組みの具体的な成果となる。

  カーディオディエックスの初製品は,臨床的に実証された非侵襲的なゲノム検査で,遺伝子発現レベルなどのデータやその他の患者特性をもとに,閉塞性冠動脈疾患(CAD)にかかる可能性を判定する。冠動脈が狭窄・閉塞する同疾患を発症すると,心臓発作を起こしたりや死に至ったりする恐れがありますが,現在は非侵襲的な方法と侵襲的な手法を組み合わせて,疑いのある患者を診断している。この製品では,簡単な血液検査でCADを発症する可能性を数値化できるため,心臓専門医は一段と詳しい情報にもとづいて最適な患者の診断・治療法を決定可能になる。

  GEヘルスケアのメディカル・ダイアグノスティクス(体内診断薬)事業担当プレジデント兼CEOのパスカル・ヴィッツ氏は,「GEヘルスケアは画像診断分野のリーディングカンパニーであり,今回カーディオディエックスと提携することで,当社の製品群を補完・強化する高価値の優れた診断技術を新たに利用できるようになります。当社が継続的に心血管疾患に重点を置いていることを考えると,カーディオディエックスとGEヘルスケアは戦略的にうってつけの組み合わせであり,両社が提供する高価値の統合された診断には大きな将来性が見込まれています。両社の優れた能力をミックスすることで,最終的に患者の皆様のケア向上をもたらす新技術の開発加速につながる可能性があります」と述べている。

  カーディオディエックスのプレジデント兼CEOであるデイビッド・レヴィソン氏は,「両社の提携は,心血管領域におけるゲノム診断の将来にとって極めて高い価値があります。GEヘルスケアと戦略的な提携を結び,GEのヘルシーマジネーション・ファンドから資金提供を受けることで,当社は事業および科学双方の側面において,画像診断分野で卓越した実績を有する世界指折りのヘルスケア企業のノウハウを活用できるという利点があります。GEヘルスケアと当社は,イノベーションがヘルスケアの効率性を格段に高め,不要な検査をなくし,医療の個別化を実現するという,未来のヘルスケアに対するビジョンを共有しています」と語った。

  GEヘルスケアの事業開発担当上級副社長兼ヘルシーマジネーション・ファンド担当ディレクターのマイケル・ジョーンズ氏は,「当社はカーディオディエックスのような将来性のある医療関連企業に対し,他の企業にはない付加価値を提供します。起業家の皆様に,成長に向けた資金や投資ノウハウだけでなく,GEヘルスケアやGEグローバル・リサーチ・センターと協業する機会を提供することで,『ヘルシーマジネーション』戦略にマッチした新技術開発を加速させていきます」と,今回の提携についてコメントしている。

  2億5,000万ドル規模のヘルシーマジネーション・ファンドは,GEのヘルシーマジネーション戦略(60億ドルを投資し,より身近で質の高い医療をより多くの人々に提供することを目指す)の一環で,以下の3分野に重点投資する。

・広範な診断技術:画像診断や在宅医療をはじめ,生体情報モニタリング,分子診断,病理学,ならびに新規造影剤など疾患診断に貢献する技術
・ヘルスケアIT:電子カルテ,診療文書管理システム,医療情報交換システム,ならびに高付加価値なデータサービスなど
・ライフサイエンス(生命科学):バイオ医薬品や幹細胞の研究開発用ツール,バイオ医薬品やワクチンの製造技術など

  ヘルシーマジネーション・ファンドの運営に際しては,GEヘルスケア,GEキャピタル,GEグローバル・リサーチが有するノウハウを横断的に活用し,世界規模で取り組む。
同ファンドの詳細 www.healthymaginationfund.com