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「チェンジメーカー・オブ・ザ・イヤー2010」授賞式が開催
(2010/5/11)

●問い合わせ先
CHANGEMAKERS OF THE YEAR 2010 プロモーション事務局
(有)リリオ内 担当:仲納林/仁地
TEL 03-3716-2571
FAX 03-3716-2572

 

  2010年5月11日,東京ミッドタウン カンファレンスルーム(東京都港区)にて,「CHANGEMAKERS OF THE YEAR 2010」授賞式が開催された。

  「CHANGEMAKERS OF THE YEAR 2010」とは,日経BP社の日経ビジネスオンライン企画編集センターが激動の時代を迎えている日本,世界の未来を変える“チェンジメーカー”を応援したいと考えて発足した賞。カルティエ=リシュモン ジャパンが協賛している。選出に際しては,日経ビジネスオンラインの会員読者に約半年のアンケートを行い,人選を進めた。その結果を受けて,議論をした末に今回,「経営・ビジネス部門」,「技術者・クリエーター部門」,「研究者部門」の三部門において,それぞれ受賞者が選出された。

受賞者は以下のとおり。 敬称略/順不同
「経営・ビジネス部門」 岩瀬大輔氏(ライフネット生命保険代表取締役副社長)
「技術者・クリエーター部門」 まつもとゆきひろ氏(Rubyアソシエーション理事長)
「研究者部門」 山海嘉之氏(筑波大学大学院教授)

  「経営・ビジネス部門」で受賞した岩瀬大輔氏はライフネット生命保険代表取締役副社長を務める人物。ハーバード経営大学院に留学,2006年の卒業後ライフネット生命保険の設立に参画した。日本の生命保険市場の大きな矛盾に切り込んだ。ライフネット生命保険は独立系保険会社として74年ぶり認可された。岩瀬氏は世界経済フォーラム(ダボス会議)で「ヤング・グローバル・リーダーズ2010」にも選出されている。スピーチではライフネット生命を立ち上げる経緯を熱意を持って話してくれた。ハーバード時代に張り出されていた「一度しかない,あなたのワイルドでかけがえのない人生を,あなたはどう生きていくのですか?」という詩を引用し,「自分の胸にも何度も問いかけましたが,みなさまも,自分の胸に問いかけてください」と自分が起業したときの気持ちを交えて,スピーチをした。

  「技術者・クリエーター部門」のまつもとゆきひろ氏はRubyアソシエーション理事長として,コンピューターのプログラム言語「Ruby」の設計,開発を行っている。著書も多数。Rubyはフリーで使えるコンピューター言語で,世界中で使われている。本日は名古屋での講演のため,ビデオでのスピーチとなった。「Rubyが何かを変えたというよりも,それがいろいろな人や技術者にリーチしてそのコミュニティが動いていったというほうが強い」と話していた。技術はそれだけであるものではなく,それを使う人によって世界は動かされるということを強調していた。

  「研究者部門」において受賞した山海嘉之氏は筑波大学大学院システム情報工学研究科で教授を務める。「サイバニクス」という技術を中心に研究している。「サイバニクス」は人間が体を動かすときに脳からでる微弱な電波を受けて動くいわば「サイボーグ型のロボット」。それを小型にし,足や手などに障害を持つ人への応用を始めている。実際に身体に障害を持つ人に装着した映像を交えながらのスピーチだった。目指すのは「長寿で健康な世界と話し,スピーチの最後には「技術は世界のなかで使われないと意味がない。だからこれからもがんばりたい」と話をしていた。

  最後に「チェンジメーカー」のコンセプトを持ち出した写真家,渡邊奈々氏(『チェンジメーカー社会起業家が世の中を変える』著者)から,チェンジメーカーと社会起業家についてスピーチがなされた。日本の気質は安定を望むことが多いけれども,そのなかで変革への強い意志と行動を評価したいという思いが語られた。

フォトセッション
左から,柳瀬氏,山海氏,岩瀬氏,クリストフ氏