新製品・企業情報

 
電子カルテ  医療情報システム(電子カルテ)

NEC
小規模病院向け電子カルテシステムをSaaS型で提供する
「MegaOakSR for SaaS」発売
〜国内初、診療データの標準化(厚生労働省標準規格)に対応〜

(2010/5/10)

●問い合わせ先
NEC 医療ソリューション事業部
TEL 03-3456-6156
Email megaoaksr@med.jp.nec.com
http://www.nec.co.jp/

 

  NECは,100床以下の小規模病院向け電子カルテシステムをネットワーク経由でサービス(SaaS)提供する「MegaOakSR for SaaS」(メガオークエスアール フォー サース)を開発し,本年7月から販売を開始,12月からサービス提供を開始する。

  本年2月1日,厚生労働省から『「診療録等の保存を行う場所について」の一部改正について』(医政発0201第2号/保発0201第1号)が発せられたことにより,医療機関が患者の診療データを民間のデータセンターに保管しSaaS型で電子カルテシステムを利用する形態が可能となった。

  「MegaOakSR for SaaS」は,診療データを日本国内のデータセンター内で管理し,電子カルテ・オーダリング・看護システムという主要な機能をネットワーク経由で提供するものであり,厚生労働省標準規格で定められた診療データの標準化に対応した国内初のSaaS型電子カルテシステムとなる。さらに,複数の医療機関が診療情報を共有して連携を強化する地域医療連携ネットワーク(「ID-Link」に,簡単に接続できる機能を有している点も大きな特徴である。

  小規模病院においては,安全性向上・地域医療連携・業務効率化などの観点で,電子カルテシステムの導入ニーズが高まっている。しかし,同システムを各医療機関が構築・保有する場合,システム自体のコストに加え,システムを設置する高セキュリティスペースの確保や専門要員の育成などの運用コストも課題となっている。

  「MegaOakSR for SaaS」は必要なシステム機能をSaaS提供することで,医療機関が同等のシステムを従来のSI型で導入・運用するのに比べ,システムにかかるコスト(TCO)を5年間トータルで最大30%低減可能とNECは試算している。

  NECは「MegaOakSR for SaaS」を販売パートナーと共に積極的に拡販し,平成25年度までに500機関への導入を目指す。

●主な特長

低価格で短期導入が可能なSaaS型電子カルテシステム
「MegaOakSR for SaaS」は,医師が記録した患者の症状・所見や処方・検査結果等のカルテ2号紙を中心とした「診療機能」,処方・注射・検査オーダ等の「オーダ機能」,入院患者の経過表や看護計画・指示実施管理等の「病棟機能」など,小規模病院の電子カルテ・オーダリンク・看護のサービスをSaaS型で提供。
システム導入・運用コスト(TCO)は,従来のSI型に比べ,5年間トータルで最大30%低減可能(NEC試算)。システムの運用はデータセンターで行うため,医療機関では当システム専用のスペースや要員の確保が不要となり,負担を大きく軽減できる。本サービスは最短2ケ月で利用が可能であり,業務改革のスピード化につなげられる。

診療データの標準化に対応する国内初の電子カルテシステム
本年3月31日,厚生労働省から『保健医療情報分野の標準規格として認めるべき規格について』(医政発0331第1号)が発せられている。「MegaOakSR for SaaS」は,この通知に基づき,標準コード(医薬品HOTコードマスター,ICD10対応標準病名マスター)の採用や,患者診療情報提供書及び電子診療データ提供書に対応する。さらに,標準臨床検査マスター(JLAC10)や,データの標準的な格納形態であるSS-MIX標準化ストレージにも対応。標準コードの更新作業等は,データセンター側で一括して行う。

地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link」が即時に利用可能
NECが提供する地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link」は,地域に分散した診療情報について患者番号(患者ID)をキーに統合して共有するサービスである。本サービスの利用にあたり,従来は各医療機関に診療情報公開用のゲートウェイサーバを設置する必要があった。「MegaOakSR for SaaS」では,そうしたサーバの設置は不要となり,データセンター側で設定を行うだけで「ID-Link」に接続することが可能となる。これにより,地域医療連携ネットワークサービスに低コストかつ迅速に加入できる。