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エドワーズライフサイエンス
経カテーテル人工心臓弁の初の国内臨床試験を開始

(2010/4/26)

●問い合わせ先
エドワーズライフサイエンス(株)
広報室
TEL 03-6894-0640
http://www.edwards.com/jp

 

  エドワーズライフサイエンス(株)は,経カテーテル生体弁(カテーテルで体内に留置する牛心のう膜製人工心臓弁)の日本で初の臨床試験(臨床試験名:PREVAIL JAPAN)を開始した。試験施設は,大阪大学医学部附属病院(大阪府吹田市),榊原記念病院(東京都府中市),倉敷中央病院(岡山県倉敷市)。

  本人工心臓弁は,心臓弁膜症のひとつである大動脈弁狭窄症のなかでも,外科的手術を安全に施行することが困難な症例において,機能しなくなった弁の代わりに留置される。人工心臓弁は,バルーンカテーテルと呼ばれる細い管の先に小さく折りたたまれ,太ももの付け根の血管もしくは肋骨の間に露出された心臓先端部から挿入される。大動脈弁位でバルーンが広がり,人工心臓弁は機能しなくなった患者さんの弁の上に留置される。よって,開胸手術をすることなく弁留置術を行うことができるのが特徴。欧州では2007年に市販が開始され,既に数千例で使用されているほか,米国では2009年に1,000例を超える臨床試験の患者登録が完了しているが,今回の国内臨床試験では,先月初めに欧州で販売が承認された最新モデルが使用される。

  同社 代表取締役社長 ケイミン・ワング氏は,「今回の臨床試験は,国内でも患者数が年々増加している心臓弁膜症に新たな治療法を導入する上で非常に重要なステップだと捉えています。最新モデルを本臨床試験に使用することで,当社の経カテーテル大動脈弁治療分野における臨床的なリーダーシップが更に広がることを光栄に思います。」また,「エドワーズライフサイエンス社は,今後も,有効で革新的な製品を継続的に提供していくことで,日本の患者さんの生活の質の向上に貢献していきたいと考えます。」と述べている。

大動脈弁狭窄症
大動脈弁狭窄症は,心臓の左心室から大動脈への出口にある大動脈弁が石灰化し,開きにくくなり,全身への血流が悪くなる病気。動悸や息切れなどの症状がみられる,重症化すると心不全などを引き起こす。未治療の重度の大動脈弁狭窄患者の約半数が,症状が発現してから平均2年以内に亡くなっている。動脈硬化との関連も指摘されており,特に高齢者に多く発症する。現在の治療法は,悪くなった大動脈弁を,開胸手術で人工心臓弁と取り替える方法が用いられる。

●PREVAIL JAPANに関する問い合わせ先(医療従事者専用)
大阪大学医学部附属病院 心臓血管外科教授 澤 芳樹
tel. 06-6879-3160 email: tavi-osaka@surg1.med.osaka-u.ac.jp
倉敷中央病院 心臓病センター センター長 光藤 和明
tel. 086-422-6115 email: igakuken@kchnet.or.jp
榊原記念病院 副院長・循環器内科部長 高山 守正
tel. 042-314-3111(代表)email: tavi@shi.heart.or.jp
*患者さんを紹介するための医師専用番号。一般の問い合わせは不可。