新製品・企業情報

 
電子カルテ  医療情報システム(電子カルテ)

NECとCSI
複数の医療施設が診療情報を容易に共有し
連携強化を実現する
「電子カルテ/地域医療連携ソリューション」販売開始

(2009/7/13)

●問い合わせ先
NEC 医療ソリューション事業部
TEL 03-3456-6156
Eメール press@med.jp.nec.com
http://www.nec.co.jp/
(株)シーエスアイ  医療システム事業部 事業推進部
TEL 011-271-4371
Eメール Webmaster@csiinc.co.jp
http://www.csiinc.co.jp/

 

 日本電気(株)(NEC)ならびに(株)シーエスアイ(CSI)は,複数の医療施設が電子カルテや医用画像などの診療情報を容易に共有し連携強化を実現する「電子カルテ/地域医療連携ソリューション」を製品化し,販売を開始する。

 「電子カルテ/地域医療連携ソリューション」は,(1)電子カルテシステム,(2)地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link」(アイディーリンク,注1),(3)電子カルテシステムを「ID-Link」に接続して診療情報を公開するのに必要な機能を予め組み込んだ専用サーバ(診療情報公開用サーバ)の3つを組み合わせて提供するもの。

 従来,地域医療連携ネットワークに接続するには,各医療施設が個別に情報公開のためのシステム環境を構築する必要があり,かかるコストや構築期間の面で課題があった。新ソリューションでは,各医療施設の電子カルテから地域医療連携ネットワークサービス(ID-Link)への接続に必要なソフトウェア等を搭載した専用サーバも提供することにより,迅速かつ低コストに医療施設間の情報共有を実現する。

 尚,「ID-Link」は北海道函館地区などで既に運用実績を有している。

●電子カルテ/地域医療連携ソリューションの構成

(1) 電子カルテシステム
「MegaOakHR」(メガオークエイチアール)NEC製
「MI・RA・Is(ミライズ)シリーズ」(注2) CSI製
(2) 地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link」
・情報公開施設向け(自施設の電子カルテと接続して診療情報を公開する医療施設)
月額利用料  一般病床300床未満の場合 50,000円(税別,注3
一般病床300床以上の場合 80,000円(税別,注3
・情報閲覧施設向け(診療情報を閲覧する医療施設)
月額利用料 7,000円(注3)
(3) 診療情報公開用サーバ 1,200万円(税別,注4)〜
「ID-Link」から要求された患者の診療情報を電子カルテから取り出して公開するゲートウェア機能を搭載。業界標準規格のHL7(注5)・DICOM(注6)に対応。

 NECとCSIは「電子カルテ/地域医療連携ソリューション」について,今後3年間で400病院5,000診療所への導入を目指す。

●主な特長

1.地域特性に応じた医療連携を支援するインフラをワンストップで提供

  • 地域医療連携を支援するインフラ(電子カルテシステム・地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link」・両者をつなぐ専用サーバ)をトータルに提供。
  • 地域特性に応じた様々な連携パターンへの対応や,地域連携グループを相互に接続する連携基盤の構築も可能。

2.セキュアなインターネット環境で,簡易な操作で診療情報の共有が可能

  • 「ID-Link」では,各医療施設内の専用サーバに格納された診療情報を,サービスセンタを経由して各々が閲覧できる仕組みとなっている。本サービスセンタには診療情報は一切保管されず,診療情報の所在管理(どの医療施設のサーバにその患者の情報が格納されているか),医療施設毎に異なる患者番号(患者ID)のリンク,アクセス権管理などが同センタで行われる。病院等の情報公開施設と診療所等の情報閲覧施設とが,セキュリティを担保したネットワーク(VPN,SSL等)を介して結ばれる。
  • 情報共有について同意を得られた患者のIDを入力すると,地域の医療施設に分散した患者の診療情報が一覧表示される。処方や検査データの閲覧に加え,医用画像もDICOM Viewer(注7)にて閲覧できる。文書ファイル等の共有も可能。
  • 電子カルテシステム「MegaOakHR」「MI・RA・Isシリーズ」の患者カルテ画面から,直接「ID-Link」の起動が可能。
  • 診療所などの情報閲覧施設は,Webブラウザのみで利用可能。

 尚,電子カルテシステム「MegaOakHR」「MI・RA・Isシリーズ」では,患者紹介状作成の進捗管理や連携先施設の管理等,病院内の地域医療連携室の業務支援機能も提供している。また,SS-MIX(注8)に準拠した電子紹介状CD作成システムにも対応可能であり,ネットワークに接続していない医療施設との連携も支援する。

電子カルテ/地域医療連携ソリューション 全体イメージ図

(注1)
「ID-Link」は(株)エスイーシーが提供しており,各医療施設内の専用サーバに格納された診療情報を,同社のサービスセンタを経由して閲覧する仕組みとなっている
(注2)
MI・RA・Isシリーズラインアップ:
  MegaOak-MI・RA・Is/CT(小規模病院向け)
  MegaOak-MI・RA・Is/EX(一般病院向け)
  MegaOak-MI・RA・Is/EX Mversion(精神科病院,療養型病院向け)
  MI・RA・Is/CT(小規模病院向け)
  MI・RA・Is/EX(一般病院向け)
  MI・RA・Is/EX Mversion(精神科病院,療養型病院向け)
(注3)
インターネット接続費用は含まない
(注4)
VPN装置や現地作業等の費用を含む
(注5)
医療情報交換のための標準規格
(注6)
医用デジタル画像と通信に関する標準規格
(注7)
DICOM規格に対応したビューア
(注8)
SS-MIX(Standardized Structured Medical Information eXchange)
厚生労働省電子的診療情報交換推進事業