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持田シーメンスメディカルシステム
循環器領域で最上位の
超音波診断装置となる
真のリアルタイムFull Volume Imaging
「ACUSON SC2000」販売開始

(2009/6/9)

●問い合わせ先
持田シーメンスメディカルシステム(株)
マーケティング部
TEL 03-5423-8700
http://msm.mochida.co.jp/

ACUSON SC2000

 持田シーメンスメディカルシステム(株)は,循環器領域で最上位の超音波診断装置となるACUSON SC2000(販売名:アキュソン SC2000)の販売を2009年6月から開始する。

 ACUSON SC2000 は,心臓全体の3D画像:Full Volume Imaging(視野角90°×90°)を,これまでの2D画像と全く同じように,連続的にリアルタイムで観察することを可能にした。従来の超音波診断装置でも,視野角を制限すれば,3D画像をリアルタイムで観察することは可能であった。しかし,視野角90°×90°での心臓全体の3D画像の構築には,4心拍分のデータを合成しなければならず,真の意味でのリアルタイムとは言えないものであった。さらに,画像取得には,心電図同期や呼吸コントロールが必須となり,心房細動の場合や,重症心不全などで,呼吸コントロールができないような患者さんの場合には,その画像の繋ぎ目にアーチファクトが生じてしまい,画像評価や定量評価に大きく影響していた。これらの問題から,循環器領域において,他の画像診断装置では,既に一般的となっている3D画像が,超音波診断装置では依然として,一般的ではなく,2D画像の補助的ツールとしての役割にとどまっているのが現状である。これらの現状を打破する為に,シーメンスは'Echo in a Heartbeat'というコンセプトを掲げ,1心拍でのFull Volume Imagingを目指し,研究・開発を重ね,遂に完成したのがACUSON SC2000である。

 ACUSON SC2000 の登場により,どのような患者さんであっても,短時間でFull Volume Imagingの撮像が可能になった。従来,様々なアプローチから取得していた2D画像も,Full Volume Dataより,後から再構築可能であるため,超音波診断において問題視されていた客観性や画像の取りこぼしの問題も一気に解決できる。ACUSON SC2000は,単に1心拍でのFull Volume Imagingを実現した訳ではない。視野角90°×90°,視野深度16cmの状態で,最大40 volume/secの時間分解能を実現した。これは,高画質を維持しながら,超音波診断装置のメリットである時間分解能を十分に確保している点が,大きな特徴である。さらに,取得した3Dデータを最大限に活用する為に,最新の左室容量解析ツールも開発した。この解析ツールでは,左室解析を完全に自動化することに成功しており,解析時間の大幅な短縮はもちろんのこと,左室容量計測の精度や再現性の向上,さらには同期不全の診断にも貢献できるものと期待されている。

 心臓を本来の姿で,リアルタイムに観察することで,データの再現性や信頼性を高めるだけでなく,検査時間の短縮により,検者にとっても,受診者にとっても優しい検査が提供できる。
真のFull Volume Imagingの登場により,これまで2D画像主体であった心臓超音波検査から,3D画像主体の心エコー図検査への大きな変革が,現実のものに近づきつつある。

  昨年6月にカナダのトロントで開催されたASE(米国心エコー図学会)で初展示されて以来,国内外の学会で先行発表されており,多数の施設より問い合わせを受けている。日本では2009年6月よりACUSON SC2000の本格的な販売活動を開始する。