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MRI  MRI

日立メディコ
高磁場オープンMRI
「OASIS」1号機が
米国にて稼動開始

(2008/8/4)

●問い合わせ先
(株)日立メディコ
広報担当:杉原,貝間
TEL:03-3526-8809
http://www.hitachi-medical.co.jp/

OASIS

 (株)日立メディコが開発・製造する高磁場オープンMRI装置「OASIS(注1)」の1号機が米国St. Mary Medical Center(注2)に納入され,順調に稼動開始した。これにより,今後は米国を中心にその販売を加速していく。

  「OASIS」は2007年11月に開催された北米放射線学会(RSNA2007)でリリースした高磁場オープンMRI装置。開放角度270度,開口の高さは44cmと開放感があり,さらに丸味を帯びたフォルムで患者にも安心感を与えるデザインとなっている。従来,オープンMRIは開放感があるため,閉所恐怖症の患者や整形分野等において高い評価を得ていたが,永久磁石を使用していたためにその磁場強度に一定の制限があった。しかし,この「OASIS」はオープンMRIでありながら超電導磁石を使用しているため磁場強度が強く,垂直磁場オープンでは最も磁場の高い製品となっている。

  「OASIS」について,St. Mary Medical CenterのDirector of MRIであるDr. Daniel Cohenは『以前はより精細な検査画像を得るために,患者さまの快適さが失われていましたが,画像診断装置の技術が進歩してきたことにより,検査はより快適になりながらも精細な検査画像が得られるようになってきました。特に我々は「OASIS」を導入したことにより,患者さまに対して医師の診断に貢献する精細な検査画像を得ると同時に,安全で快適な検査を実施することができます。』と語っている。

 また,St. Mary Medical CenterのDirector of RadiologyであるDr. Paul Weiserも『当病院は今までもこれからも高い水準の検査を患者さまに提供してまいりますが,今回の「OASIS」の導入は安心で安全な検査という,もう一つ別の価値を患者さまにお約束できるようになりました。』と語っている。

 現在,北米での販売を開始している「OASIS」だが,Broadlane,Novationといった大きなGPO(注3)ともオープンMRIの長期契約をしており,これからは大学,大病院も含めて販売(注4)を促進していく。また,米国以外の地域での販売も検討している。

(注1)
「OASIS」は日本の薬事は未承認,米国のFDAは承認済の製品。
(注2)
St. Mary Medial Centerは米国ペンシルベニア州ラングホーンにある地域中核の総合病院であり,35年間にわたり地域医療を担ってきた。技術水準の高い医師と臨床の専門家が現状における最高の技術で難しい症例にも対応する病院。
(注3)
GPOとはGroup Purchase Organization(共同購入機構)の略で,米国では病院が医療機器等を購入する際,共同購入機構を活用するケースが多く,販売側としては契約することで多くの施設に自社の装置を知ってもらえるというメリットがあり,医療機関としては共同購入することで安く購入できるというメリットがある。
(注4)
米国においては子会社である ヒタチ メディカル システムズ アメリカ(本社所在地:米国オハイオ州,CEO:Donald Broomfield)がMRI装置を中心とした当社の画像診断装置を販売している。