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クック社
米国多施設臨床試験で
腹部大動脈瘤用ゼニスAAAエンドバスキュラーグラフトによる
治療が開腹外科手術と比べ安全かつ有効であることを実証

(2008/7/8)

●問い合わせ先
(株)コスモ・ピーアール
Cook Japan(クック ジャパン)広報担当:山本・咲田
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 米国クックメディカルは,米国オハイオ州クリーブランド・クリニックの血管内治療部長のロイ・グリーンバーグ教授主導による,非ランダム化比較試験における,腹部大動脈瘤(AAA)の血管内治療(EVAR:ステントグラフト挿入術)においてクック社のゼニスAAAエンドバスキュラーグラフト(以下,ゼニス)が良好な結果を示したと発表した。この臨床試験結果は,腹部大動脈瘤の治療に対し,クック社のゼニスを使用した血管内治療が,開腹術よりも安全かつ有効な選択肢であることを示している。6月6日のカリフォルニア州サンディエゴで開催された第62回米国血管外科学会の年次総会で発表されたこの試験結果は,「ジャーナル・オブ・バスキュラー・サージャリー(Journal of Vascular Surgery)」誌の7月号に掲載される。

 グリーンバーグ教授は,治験責任担当医師であるティモシー・チューター教授,リチャード・カンブリア教授およびチャールズ・スターンバーグ教授とともに,多施設臨床試験に参加した739人の被験者の5年間にわたるデータを発表した。この試験では,腹部大動脈瘤に対するクック社のゼニスを使用した低侵襲のステントグラフト挿入術と,開腹術を受けた対照群の比較が行われた。

 クック社のゼニスを評価する中・長期データから,このデバイスの長期的な耐久性,極めて低い動脈瘤関連死亡もしくは動脈瘤破裂のリスク,マイグレーション(移動),下肢動脈閉塞の合併症およびデバイス不良の発現頻度の低さが判明した。特にこの試験結果は,医学的リスクが標準あるいは高いゼニス使用の患者さんでは,動脈瘤関連死亡についてはそれぞれ2%および4%,また瘤破裂の非発生についてはそれぞれ100%と99.6%であることを示している。全体では,5年経過時点での累積的な開腹手術への移行リスク,下肢動脈閉塞,10ミリ以上のマイグレーションは3%以内となっている。

 発表の中でグリーンバーグ教授は,「今回の大規模臨床試験で得られた臨床データに基づくと,ゼニスAAAエンドグラフトシステムは,他の腹部大動脈治療用エンドグラフトと比較するためのベンチマークとして考えるべきです」と述べている。

  腹部大動脈瘤は,身体の主要な血管である大動脈壁の一部が弱くなることで発生する疾患であり,破裂し,致死的状況を生じさせることがある危険な膨隆を生じさせる。

 腹部大動脈瘤のステントグラフト挿入術は,1999年に初めて米国において実施された。開腹術の代替治療法である血管内治療では,まず鼠径部を2箇所切開し,動脈を経由して2本のカテーテルを挿入する。大動脈の弱体化した部分までカテーテルを進め,カテーテルからリリースされた筒状のデバイス(外科手術で使用されているグラフト材に大きなZ型の金属製ステントが縫い付けられたステントグラフト)が大動脈の病変内で拡張し,血液の経路を確保すると同時に動脈瘤への血圧を低下させ,瘤破裂のリスクを軽減させる。

 ステントグラフト挿入術の回復期間は開腹術に比べ大幅に短縮されるため,入院期間も2〜3日と短くなる。開腹術を受けた患者さんの日常生活への復帰が数ヶ月であるのに対し,ステントグラフト挿入術を受けた患者さんは通常は数週間となる。

 クックメディカルのアオルティックインターベンション事業部,国際事業部長であるフィル・ノウェルは,「ステントグラフト挿入術は,間違いなく,生命を脅かす世界中の多くの腹部大動脈瘤患者の治療において,大変革をもたらしました。今回発表された好成績である5年間の臨床試験データは,当社の最新鋭であるゼニスのデザインが低侵襲の血管内治療に用いられることにより,腹部大動脈瘤を有する患者様に最も優れた医療技術を提供できることを示す,新たな証拠となるものです」と述べている。

 クック社のゼニスは,ヨーロッパ,オーストラリア,ニュージーランド,日本,台湾,カナダ,米国,南米およびその他の市場で販売が認可されており,日本では,2006年7月に販売承認を受け,2007年4月に保険償還を受けた腹部大動脈瘤の血管内治療用デバイスでは日本初の製品。現在,国内120箇所の施設で使用されており,1200以上のグラフトが患者に留置されている。

 この臨床試験の共同研究者である東京慈恵会医科大学血管外科の大木隆生教授は今回の結果について,「数多くの腹部大動脈瘤患者を治療してきた医師として,クック社製の『ゼニスAAAエンドバスキュラーグラフト』の優れた長期治療成績を高く評価します。こうした低侵襲治療により,開腹手術に比べて患者の術後QOLが優れている事や回復にかかる時間が大幅に軽減されることなど,そのメリットがより理解され,日本でも世界の先進国と同様に,多くの患者さんがその恩恵を享受できるようになることを期待しています」と述べている。

  「クックゼニス® AAAデンドバスキュラーグラフト5年間使用者レポート」は,次のウェブサイトからダウンロードが可能:www.cookmedical.com/ai

*2008年6月25日 米国インディアナ州ブルーミントン発 日本語要約