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血管造影/IVR  血管造影/IVR

ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニー
独自の薬剤リザーバーを有した
薬剤溶出ステントの臨床試験開始

(2008/4/22)

●問い合わせ先
ジョンソン・エンド・ジョンソン(株)メディカル カンパニー
広報部
TEL 03-4411-7155
http://www.jnj.co.jp/

 

 米国ジョンソン・エンド・ジョンソン社は,コバルトクロム製ステントに薬物を保持,除放させる為の空孔を有する新しいステントデザインを採用したConorシロリムス溶出冠動脈ステントとTaxus Liberteパクリタキセル溶出冠動脈ステントを比較する無作為臨床試験(RES-ELUTION試験)を開始したと,本臨床治験のスポンサーであるConor Medsystems, LCCとCordis Corporationが発表した。

本治験の責任医師であるニュージーランド,オークランドにあるNorth Shore病院のJohn Ormiston, MD.は,「RES-ELUTION試験が始まり,本試験に登録された最初の被験者が当病院の患者さんであることを嬉しく思います。本製品はデリバリーが容易であり,優れた性能を発揮することが期待されています。完全に生体吸収される薬物溶出システムによるシロリムス送達の能力は目を見張るものがあり,冠動脈疾患患者に対する経皮的冠動脈形成術を用いた治療において画期的な出来事と言えるでしょう。」と述べている。

 RES-ELUTION試験は新規冠動脈病変を対象に,Conorシロリムス溶出冠動脈ステントとTaxus Liberteパクリタキセル溶出冠動脈ステントと比較する無作為多施設協同比較試験。本試験の主要評価項目は,造影所見によるステント留置6カ月後のステント内晩期内腔損失(Late lumen loss)である。Conorシロリムス溶出冠動脈ステントには,CYPER®シロリムス溶出冠動脈ステントと同じ薬物であるシロリムスが使用されている。

 副次評価項目はステント留置6カ月後の標的病変不全(TLF),標的血管不全(TVF),重大心臓有害事象(MACE),ステント血栓症,標的病変に対する血行再建術(TLR),標的血管への血行再建術(TVR)ならびに血管造影にもとづくステント内およびステント留置部の病変内再狭窄。さらに,6カ月目に血管内超音波検査(IVUS)により,約50例の患者を評価する予定である。

 本試験にはオーストラリア,ベルギー,ブラジル,デンマーク,フランス,ドイツ,ニュージーランド,オランダおよび英国の40施設から患者388症例が登録される予定。本試験における臨床追跡調査は,ステント留置30日,6カ月,および,5年までの経年調査を予定している。

*2008/3/27 米国ジョンソン・エンド・ジョンソン社発表訳
原文 http://www.jnj.com/news/jnj_news/index.htm