新製品・企業情報

 
X線CT  X線CT,核医学(PET)

GEYMS,PET/CTの新製品
『Discovery ST Elite』を発売

〜統合されたPET/CT機能の提供により,
FDGデリバリーから研究までの幅広いニーズに対応〜

(2006/2/1)

●価格
13億円〜15億円
●問い合わせ先
GE横河メディカルシステム(株)
http://www.gehealthcare.co.jp

Discovery ST Elite

 

GEヘルスケアグループの日本法人であるGE横河メディカルシステム株式会社(略称:GEYMS、本社:東京都日野市、社長:三谷宏幸)は,陽電子放射断層撮影装置(PET)とコンピュータ断層撮影装置(CT)を一体化し,がんを始めとした腫瘍検査,脳及び心臓の機能検査に優れた特性を持つ複合型検査装置PET/CTの新製品「Discovery ST Elite(ディスカバリー・エスティ・エリート)」の発売を2月1日より開始する。既にベストセラーPET/CTとして好評を得ている「Discovery ST」に加えて,優れた画像再構成機能と作業効率性をあわせ持つ当製品を投入することで,更に広範な製品提供が可能となる。大学病院,大規模病院,先端研究機関,画像センターなどを主対象として販売する。

 PET/CTとは,代謝や血流など生体内の生理学的・生化学的な「機能」をとらえるPET(Positron Emission Tomography)と,体内の構造物形状や病変の位置などの「形態」を正確に把握するCT(Computed Tomography)を同一機器内に組み合わせて配置した検査装置。従来,両検査を行うためには二度の検査が必要だったが,同装置では一度の検査で済ませることができる。さらに「機能画像」と「形態画像」の両撮影画像の重ね合わせ処理を一度の検査で行うことが可能になったため,病変部のより正確な診断と位置特定が可能となった。特に従来では確定診断の困難であったがんや転移・再発がんの発見に威力を発揮する。既に国内においても導入が進んでおり,より正確な診断を可能にする革新的な検査装置として,臨床現場から高い評価を得ている。

 Discovery ST Eliteは,PET/CT分野で全世界のトップシェアを有している米ゼネラル・エレクトリック(GE)開発陣が、PET/CTに要求されるあらゆるニーズを満たすべく開発した製品であり,新たに搭載された大きな特長として以下が挙げられる。

●主な特長
〈VUE Point Reconstruction (優れた画像再構成機能と作業効率の向上)〉
GE独自の理想的な3D逐次近似画像再構成法であり,高画質と定量性の両面において絶大な効果を発揮する。また,データ収集と画像再構成を平行処理することにより,最終フレームの収集後,約2分で全身のPET画像取得が可能となり,作業効率上も非常に優れている。
〈Rad Rx(不要なCT撮影の削減が可能なため,被ばく低減と作業効率向上に貢献)〉
フレキシブルなCTの使用を可能とする機能であり,例えば,従来の方法ではPET画像の吸収補正を行うために一定スライス間隔でCTを撮像していたが,Rad Rxの機能によってCTの設定条件を自由にすることが可能となる。これによりCTの追加撮影が回避でき,被験者の被ばく低減と作業効率向上に貢献する。
〈PET 4Dx (動きのある臓器や時間的な変化に対応)〉
心筋同期,呼吸同期,ダイナミック収集などにより,動きのある臓器や時間的な変化のある状態をPET/CT画像として表示する。また,収集後の後処理にて,スタティックやダイナミックの選択も可能となっている。「Discovery ST Elite」では,従来の「Discovery ST」同様,市場化されているPET/CTとしては唯一,2Dと3Dの各収集方法にも対応している。

今回発売するのは、従来の「Discovery ST」と同様のPET空間分解能を有する「Discovery ST Elite Performance」と,PETの空間分解能を向上させた「Discovery ST Elite」の2機種となる。前者のElite Performanceは,主にFDG*デリバリーのユーザーを対象とした高感度ハイスループット仕様であり,後者のEliteは,各種のPET製剤を使用しながら,がん検査のみに限らず,心臓領域、脳領域まで対応するユーザーを想定している。

 *FDG(フルオロ デオキシ グルコース):糖の一種であるグルコースの化学構造にフッ素同位体を組み込んだ物質

 Discovery STに搭載するCTは,GEが誇る最上級マルチスライスCT 「LightSpeed」シリーズの最新機種で,機種選定時に一回転で8枚,16枚の断層画像の撮影機種を選択できる。

 全世界では既に800台以上のPET/CTが稼動しており、そのうちGEは約60%のシェアを占め、その先端技術において他社を大きくリードしている。GEYMSは、2003年に日本初のPET/CT 「Discovery LS」の発売を開始して以来、常に国内のPET/CT市場をリードしており、既に日本国内で60台以上の導入・稼働実績を有する(2006年1月現在)。国内におけるGEYMSの市場シェアは約60%となっている。
 
 常に最先端の技術と製品で国内のPETならびにCT市場をリードしてきたGEYMSは,今回の「Discovery ST Elite」の発売開始により,「Discovery ST」に加えてより広範な製品提供が可能となり,さらなるPET/CT市場を創造していく。今後は新規需要獲得を図るとともに,現在PET/CTを保有している医療機関の増設需要や研究目的の需要を拡大する。

製品名:Discovery ST Elite(ディスカバリー・エスティ・エリート)
初年度国内販売目標台数:50台